標的２８８＊変わらない ページ24
《XANXUSside》
ゆっくりと立ち上がり、俺を振り返る。
貴「ぶつかるよ。そう決めたんだから。」
俯いた顔があげられる。
貴「私の意志は、変わらない。」
あのまっすぐ目で俺を見た。
Ｘ「っ………！」
敵意を持って、俺を睨むんだと思っていた。
なのに……………。
ただ静かに、俺を見る。
変わらない目。
Ｘ「っ…………」
てめぇは……なぜ………。
そんな目で俺を見る？
Ｘ「なら、てめぇは終わりだ。俺は、てめぇを殺す。もう……逃げられねぇぞ。」
敵意を、殺意を、ぶつければいいものを！
そうすれば俺も、その気で戦えるというのに。
俺は――――！
「んなことさせるかよ！」
横から入ってきた声。
沢田の守護者共か………。
それぞれが構えている。
レ「くるかガキ共！」
べ「いいねぇ。」
こっちも構える。
だが…………
チ「お待ちください！」
すぐに止めに入る声。
ジジイの勅命を受けており、リングの行方を見届けると言う。
バ「その死炎印は、九代目に無理やり押させたものだな！」
確か………バジリコンだったな。
だが、チェルベッロは耳を貸さず続ける。
チ「我々は、勝利者が次期ボンゴレボスとなるこの戦いを」
チ「大空のリング戦と位置づけます。」
最終戦。
勝った方が、次期ボス。
俺が手にしようと足掻いているもの。
Ｘ「……………。」
今俺が手にしたいものは…………。
Ｘ「明日が喜劇の最終章だ。せいぜいあがけ。」
リングの半分を沢田に放る。
何も言わず、それを受け取る。
リングを握りしめている沢田。
貴「XANXUSさん、私は逃げません。あなたと………戦います。」
Ｘ「！」
その時の沢田の目。
一切、俺から逸らさない。
コオォォ…………
手に炎を灯す。
ただの目眩まし。もうここに用はない。
最後だと思って、沢田を見た。
貴「＿＿＿＿＿」
Ｘ「？」
沢田が俺を見て、何かを呟いた。
聞こえないほどに小さな声。
光でかろうじて見えただけで読唇術も使えず、何を言ったのか分からなかった。
明日が最期。
あのまっすぐな目を失う。
俺は―――――――
Ｘ「っ…………」
『これ』を認めるわけには、いかない。
引き返すことはできない。
俺達の間には『一線』が引かれている。
…………一歩も進むことは、できない。
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桜(プロフ) - 恋歌さん» ありがとうございます！ 争奪戦の終盤は書いてても楽しかったです！ (2017年7月14日 18時) (
レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
恋歌 - 面白いです (2017年7月14日 7時) (レス) id: f72f544e96 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 猫かぶりアリスさん» そう言ってもらえて嬉しいです！まだまだ続く大空戦！これからもよろしくお願いします！ (2016年7月22日 10時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
猫かぶりアリス(プロフ) - やっばいです！この後の展開楽しみです！無理しない程度に頑張って下さい！更新待ってます！ (2016年7月21日 22時) (レス) id: 798be86e6f (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - マコさん» いえいえ！そんな時もありますよ〜。長ーい目で見守ってやってくださいｗ まだまだ続きますからね！ (2016年7月21日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2016年6月6日 17時
