標的1468＊注目の的 ページ19
ネーヴェとシャマルが後で赤子を部屋に連れて来てくれるのを、私達は自室で待つことにした。
まだベッドに横になったまま上体を起こす私の傍には、同じように赤ん坊を待つ獄寺君達や『VARIA』の皆の姿がある。
いつも通りのはずなのに、部屋の中はどこか落ち着きなくて、なんだか可笑しくてクスリと笑みが浮かんだ。
シ「おーおー。全員揃い踏みか？」
ネ「お待たせしました。」
がちゃりと扉を開けて入って来た二人と、台に乗せられた赤ん坊。
ネーヴェはその台を押して、ベッドの傍までやって来る。
そんな様子をベルがひょいと覗き込んだ。
べ「うっわ、ちっせぇ。」
ル「ホンっと。小さくて可愛いわぁ〜。」
フ「赤ん坊の目に腰くねらせる変態は毒ですよー。退室してくださーい。」
普段通りなフランに笑っていると、ネーヴェがそっと赤ん坊を抱きあげた。
ベッドに腰掛け直して、そっと慎重にネーヴェの腕から赤子を抱きとる。
ネ「腕に頭を乗せて。片手は添えるように。」
ふにゃりとしていて不安定で、腕が強張って緊張する。
白い服の心地良さを通して、赤ん坊のぬくもりを感じる。
眠っている赤ん坊がさっきまで力強く泣いていた子だとは思えない。
私よりも少し濃い茶色の髪。目許はザンに似てるようにも見える。
思わずじっと赤ん坊を見つめる私の隣でザンが、他全方向から獄寺君達やベルが、同じように赤ん坊を見つめる。
ク「可愛い…」
ラ「すっごい小さいんだもんね……」
獄「注目の的ですね。」
山「だな。でも全然動じてねーぜ？」
了「うむ。これは将来大物になるぞ！」
リ「マフィアのボスの資質アリだな。」
ス「気が早ェだろうがぁ……。」
べ「あ、起きた。」
ス「お？ 目はボスさんと同じだなぁ。」
フ「どっちかっていうとボス似ですか？ 将来ボスみたいになったらどうしましょー。」
レ「ぬ？ どういう意味だ、フラン。」
フ「なんでもないですよー、変態雷親父。」
レ「なぬっ、貴様……！」
マ「静かにしなよ、レヴィ。」
ル「ほらほら、この子が泣いちゃうわよ。」
ぐぐぐっと押し黙るレヴィも赤ん坊の前だからと意識してるみたい。
微笑ましい皆の様子を見て、私は隣を見た。
シ「ほらほら、父ちゃんも抱っこしてやれ。」
「なぁ？」って赤ん坊を見るシャマルをザンが思いっ切り睨んだ。
クスリと笑ってザンを見つめる。
抱っこを変わる私の前で、ザンがそっと壊れ物を扱うように、赤ん坊を抱っこした。
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桜(プロフ) - あもさん» あわわっ…！ ありがとうございます！ ザンザスにとっても救いのある夢主だったらいいなぁと思います。嬉しいお言葉ありがとうございます！ (2022年10月5日 17時) (
レス) id: 8e0b3a4d97 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - 完結おめでとうございます！この作品はザンザスが大好きな私にとってとても救いのある作品で、ザンザスが幸せになれて嬉しかったです。こんな素晴らしい作品を作って下さり本当にありがとうございます！！！ (2022年10月5日 14時) (レス) id: 656bb5ebbb (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - ヨモギさん» ありがとうございます！ 出来るだけ毎日を意識していたので大変だったでしょう？ 楽しんでいただけてとても嬉しいです！ 完結まで読んでいただき、本当にありがとうございます！ (2022年7月30日 17時) (レス) id: 8e0b3a4d97 (このIDを非表示/違反報告)
ヨモギ(プロフ) - 完結おめでとうございます！一年に一回は確認に来て、更新頻度に驚いていた数年間でした。毎日来れていたわけではありませんが、とても楽しんで読ませていただきました！本当にお疲れ様でした！ (2022年7月28日 20時) (レス) @page23 id: 50bd13428b (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 夏目さん» ありがとうございます。心の支えになっていたなんて嬉しいですっ。きっとこれからも明るい日々を送ってくれると作者も祈っています。今までありがとうございました！ (2020年6月15日 18時) (レス) id: 8e0b3a4d97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2020年4月14日 18時
