【REBORN】包容する大空 ⅩｘＸⅡ【XANXUS】 (ページ9)

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標的1414＊覚えていたい、忘れたいページ9

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後悔なんて山程ある。

なければ味気ないと言うが、ありすぎるのは考えものだ。

覚えている記憶。

‟自分”じゃないのに、自分の記憶。

だからかもしれない。

少しくらいまっすぐでいたいと思ったのは。

だからかもしれない。

今でも涙があふれるのは――

＊

《獄寺side》

ラ「獄寺さん。ボンゴレへの報告と事後処理も片が付きました。ありがとうございました。」

獄「あぁ。まぁ戦闘だけの協力ってものな……。」

頭を掻くオレにラーゴが笑みを浮かべる。

戦闘にしても事後処理にしても、オレらはアクアファミリーの指示通りに動いてただけだ。

そんなに大した事はしてない。

だがま、こういう経験があれば十代目がボスになってからも活かせる。

そういう点はありがてーと思ってる。

獄「そういや、アルベルト……だったか？アイツは大丈夫なのか？」

ラ「はい。そっちはネーヴェが診ていますから。………まぁ、アルベルトはじっとはしていないようですが。」

獄「………って事は、さっき医務室近くで聞こえた怒声はそれか…」

通りがかった時に響いていた怒声。

オレの頭に見てきたネーヴェが浮かぶ。アイツがあぁも怒る奴だったとは……。

つらりと冷や汗が流れる。女ってのは怖いもんだな……。

だが、苦笑気味のラーゴや怒るネーヴェ、堪えた様子のないアルベルトは兄弟と言われてもすんなりと頷けるような空気を纏っている。

ラ「後はA様だけですね…」

獄「十代目ならきっと大丈夫だ。髑髏が付いてるからな。」

それにいざとなれば癪に障るが骸を呼ぶか、『VARIA』のマーモンを呼ぶって手もある。

思えば十代目も周りには腕のいい術士が揃ってる。

しかもどいつも元は敵だった奴ばかり。

それでも今のようにあれるのは本当に十代目の人柄故としか言えない。

ラ「何かあればすぐに教えてください。こちらでも出来る限りの事はします。」

獄「おぅ。」

オレはラーゴと別れ建物内を歩く。

十代目の部屋へ行き、髑髏の集中の邪魔にならないようそっと扉を開ける。

目を閉じ集中している髑髏。眠ったままの十代目。その傍を片時も離れないXANXUS。

変わらない光景にオレはそっと息を吐き、ゆっくりと部屋を出た。