【REBORN】包容する大空 ⅩｘＸⅡ【XANXUS】 (ページ19)

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標的1423＊歴史ページ19

《ネーヴェside》

A様と話したい事が沢山ある。

A様はボンゴレ以外のファミリーに足を向けた事がないみたい。

でも、リボーンさんはA様に学んでほしい事が沢山あるみたいで。

………「家庭教師としても苦労するんだぞ」って父様とおしゃべりしていたの聞いちゃった。

それなら、私達ファミリーの事を知ってほしい。

A様だってこの世界の事を知りたいって言っていたから。

ネ「ここよ。」

私がA様とXANXUS様を招き入れたのは、屋敷の中でも大切な一室。

A様は物珍しそうに室内を見回す。

貴「わぁ。……あ、これって…」

ネ「これを見せようと思って。」

壁に掛けられた一枚の絵。

かけるには十分な大きさのそれに描かれている二人の人物。

それを見るA様の隣に私も立つ。

同じようにその絵を見上げるXANXUS様がぽつりとその絵を見抜いた。

Ｘ「ボンゴレと同盟を結んだ時のものか。」

ネ「えぇ。ボンゴレ二代目ボスと、その時のアクアファミリーボス、フォンテ様。」

絵の中で互いに足を向けるように座る二人の人物。

頬杖をついてこちらを睨むような眼差しのボンゴレ二代目ボス。

背に流れる黒髪と、意志の強そうな青い瞳が特徴的な女性。その頃のアクアファミリーボス、フォンテ。

貴「アクアファミリーとボンゴレの同盟も長いですよね。勢力を広げていた二代目の頃なら衝突があったりとかは……？」

ネ「いいえ。ボンゴレとアクアファミリーが抗争になった事は同盟前後にもないの。」

その戦闘センスからマフィア界で名が知れたボンゴレ二代目。

だけれど、私達が知るのはまた別の一面なのかもしれない。

多分、こんなのは私達くらいでしょうけど。

ネ「ボンゴレと同盟を結んだ頃の事は、今にも文献に詳しく残っているわ。実はね、ボンゴレとの同盟のきっかけは、ボンゴレ二代目が抗争で受けた怪我をウチで治療したからなの。」

貴「え…そうだったんですか？」

A様の驚いてる。私も初めて知った時には驚いた。

でも、だからこそ合点がいった。

ボンゴレという大きな組織が、私達のような戦闘力のない小さなファミリーと対等な同盟であってくれること。

絵の中の二人は堂々たる姿。

きっとこの頃から、対等だったんじゃないかってそう思えるから。