標的1380＊逞しい事は悩み ページ22
《XANXUSside》
ゴ「近頃、マフィア界を騒がせている『死ぬ気の炎』についてはご存知ですか？」
獄「はい。それが何か……？」
ゴ「奴らが使うのは、どうもその類のものらしいんです。」
俺たちが戦ったリング争奪戦の頃から、その存在はごく一部の者に知られていた『死ぬ気の炎』
それは未来の世界では武器となっていたが、今の時代では炎を灯すことができる者が多く居るわけではない。
『リングの炎』というものは知られ始め、武器と合わせる者もいる。
そういう類の武器か……？
ゴ「小さな匣のようなもので……炎を合わせて使われているようなのです。」
貴/Ｘ/リ「！」
まさか、匣か……？
あれは何人かの開発者がいたはずだ。
リングの炎が知られるようになり、そろそろ匣兵器が出始めてもおかしくはないとは思っていた。
開発者がいくつか闇市にでも出したか……。
もしそうならば、初めて見る武器に対処が遅れるのは分かる。
それも、戦闘力は高くないマフィア相手だ。
だが、なぜマフィアとも知れない集団がそれを持っている……？
安く買ったか？
どちらにしろ、Aたちが来たのは正解だったようだ。
俺の隣でAが真剣な目でボンゴレの面々を見た。
貴「ボンゴレの皆さんは炎を扱うことは？」
「我々の中で、リングの炎を扱うことができるのは僅かです。」
あれは覚悟と言っても簡単に灯せるものではない。
その覚悟は人によって様々であり、口先だけの覚悟ではいけないのだから。
今いるボンゴレの中では、ジジイや守護者を除いては片手の指で足りる奴らくらいだろう。
これから増えるだろうが、今はまだ少ない。
Aがちらりと俺を見た。
……………………。
その目に、ため息を吐いた。
全く……。これだからコイツからは目が離せない。
Ｘ「………ジジイからこちらでの決定権を預けられているのはお前だ。お前がそうしたいならそうしろ。」
どういう事かと訝しむボンゴレの面々やゴッチャ達。
Aは少し緊張したように頷き、他の者たちを見た。
貴「その武器なら、私達で対処できます。私たちも前線に出ます。」
逞しい妻を持つと心労が絶えないのが、最近の悩みだ。
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作者名：桜
| 作成日時：2019年9月16日 18時
