標的1223＊7月‐4；夢の中と現実と ページ4
その日の夜。
隣室でXANXUSさんとベルが休み、私は自室でリボーンと休む。
今日一日を振り返って、やっぱり笑みが浮かぶ。
皆で出掛けて。すごく、楽しい一日だった。
適度な疲労のおかげで、すぐに瞼が落ち意識が沈んだ。
夢を見た。
とても懐かしい、夢を見た。
私の目が映す周囲の光景。
その中にいる、幾人かの人々。
皆楽し気で、その笑みが眩しい。
それを見て、とても穏やかな気持ちになる。
それと同時に、少しの寂しさを感じる。
そんな想いが胸に生じると、それを分かったかのように私に手が伸ばされる。
大きく、優しい手。
その手を取ることにはとても躊躇いがあって。でも嬉しくもあって。
そっとその手を取れば、優しく握り返してくれる。
それがとても……
とても、嬉しく、満たされていた。
貴「…………………。」
目が覚めた。
視界に映るのは、暗い部屋の天井。
不意に、それが滲んだ。
思わず腕で目元を覆う。
唇を引き結んで堪える。それでも少しの嗚咽が漏れる。
忘れかけていた記憶だった。それを思い出せた。
嬉しくて、温かくて。でも少し悲しくて。
とても、優しい人たちだった。
それは今も感じるぬくもりに似ていて。それにいつも心が満たされている。
あぁ………。
幸せなのに、悲しい想いだ。
「どうかしたか？」
不意に、頭上から声が降って来た。
それに驚けば、すぐ傍に誰かが降り立った気配を感じる。
貴「リボーン……？」
リ「あぁ。」
貴「ごめん。起こした？」
リ「気にすんな。」
横になっている私のすぐ傍にいる。
その姿が暗い中に、微かに見える。
私の隣に寝転んで、一緒に寝るみたいでクスリと笑う。
貴「ちょっとね。夢を見たの。」
リ「そうか。」
貴「うん。」
「どんな」と聞かないリボーンの気遣いが嬉しかった。
聞かれると、きっとまた視界が滲んでしまうだろうから。
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桜(プロフ) - 謙也LOVEさん» ありがとうございます！ 一度は書いてみたい話でした。子供らしさいっぱいで、でも夢主らしくありたいと思ってました。きっと夢主いつでもXANXUSが好きだと思いますｗ (2019年12月31日 17時) (
レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
謙也LOVE - この海水浴の話面白いですランボの10年バズーカにあたり幼児化してしまった主人公でもベル達と仲良くなりXANXUSくんに至っては抱っこ拒否られ落ち込むけど主人公的にXANXUSくんがかっこいいから恥ずかしかったのでしょうね (2019年12月31日 17時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 楪さん» ありがとうございます！ ここまでをそんなにも楽しんでいただけて嬉しい限りです！ えへへ……最高だなんて嬉しいですっ。応援ありがとうございます。これからもよろしくお願いします！ (2019年3月20日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
楪 - シリーズの最初からここまで、一気に読ませて頂きました！ 風邪で寝込んでいたにも関わらず、続きが気になって読み進めてしまいました（苦笑）原作もオリジナルの話もすべて最高でした！ これからも応援してますね (2019年3月19日 20時) (レス) id: 46c02ccb1e (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 乱さん» ありがとうございます！ (2019年3月8日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2019年3月7日 18時
