標的100‐5＊幼少期逆立場 ページ7
【イタリア・スラム街】
いつもとは違う、綺麗な服。
それを着せられて連れてこられたのは、街の中でも人目につかない所。
お母さんは、今から来る人を楽しみだって言うような顔をして待ってる。
私は…………
貴「…………！」
向こうに、黒い車が停まった。
そこから出てくる黒い服の人と、品の良さそうなおじいさん。
あの人が………？
近づいて来るその人をじっと見る。
本当にこの人が、私の父親……？
優しそうな人。それが第一印象。
お母さんとおじいさんが話をしてる。
でも、その内容が頭には入ってこない。
ただじっと、目の前の人を見る。
「A、ほら。あの炎を見せて。」
お母さんの言葉。
それを聞いて、いつものように炎を灯す。
それを見たおじいさんは、少し驚いて、でもすぐに表情を緩めた。
九「死ぬ気の炎………間違いない。君は私の娘だよ。」
貴「………っ！」
自分がその首にかけていたマフラーを、私に掛けてくれる。
あったかい………。
初めてだと感じる、人のぬくもり。
視界が、滲みそうになる。
私はこれからお母さんの元を離れ、お父さんと暮らすことになるみたい。
2人とも一緒がいいけれど、私の我儘かな……？
差し出されたお父さんの手を握って、車まで歩く。
車が走り出し、だんだんと見えなくなるお母さんの姿を、じっと見ていた。
見えなくなって、椅子に座り直す。
九「寂しいかい？」
隣から掛けられた言葉。
見れば、お父さんが優しく私を見てる。
貴「はい………。」
何も言わず、私に向けられる笑み。
その温かい手が私の頭を撫でてくれる。
前世から願った、親のぬくもり。
それに胸が苦しくなる。
初めての、お父さんだ………。
貴「……ぁ……の……」
九「何だい？」
貴「お…父さん…って………呼んでもいい……？」
私の言葉に、お父さんは笑みを深くして「もちろん」と言ってくれた。
それからの私の生活は一変したけれど、お父さんと一緒に居る時間はいつも好きなものだった。
日本に居る門外顧問の息子に会って、友人になるのはもう少し先の話……。
【幼少期 夢主とXANXUS逆立場；END】
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桜(プロフ) - 謙也LOVEさん» あの二人はそっくりです。なにかと似てる人がいますね (2019年12月29日 18時) (
レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
謙也LOVE - そういえばリボーンの漫画２４巻にボンゴレ二世がちょっとだけ出てましたけどXANXUSに瓜二つですよね？しかも憤怒の炎も共通点すごい (2019年12月29日 14時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
尾崎紅葉 - はい…！ (2018年7月12日 19時) (レス) id: f02ea9a8e7 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 尾崎紅葉さん» 逆性格をしましたが、それとはまた違う感じですね……。感情ナシですか。難しそうですが、なんとか頑張ってみます！ リスペクトだなんて、そんなことないですよっ……！ でも、嬉しお言葉ありがとうございます！ これからもよろしくお願いします！ (2018年7月12日 19時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
尾崎紅葉 - もしも夢主ちゃんの感情が前世の所為でなかったらというので感情のない夢主を周りはどう思っているかです。長くてすみません。桜さんの作品は本当にリスペクトです。これからも頑張ってください！長文失礼しました。 (2018年7月12日 18時) (レス) id: f02ea9a8e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2018年5月3日 18時
