標的８４‐９＊逆性格 ページ34
《XANXUSside》
貴「あなたは、あなたの周りにいる彼らが大事？」
Ｘ「カスはカスだ。」
俺の返事に「そう」とフッと笑う。
大事、か……。
八年間ずっと俺を待ち続けたアイツら。
俺だけが何も変わらず、アイツらは変わっていた。
アイツらは、利用できるただの駒。
過去に、嘘にこだわり続け、全てを壊そうとしたあの頃。
全てが終わった今。
何も守れず、何を成すこともなかった今回の戦い。
それでも、アイツらは嫌な顔ひとつしないのだ。
俺が動くのならそれに付き従うのが当然だというように、ついてきた。
俺が偽りだと知っても、何も変わらなかった。
物好きなカス共だと思い、内心で笑う。
貴「大事ならそう言えばいいのに。」
Ｘ「それはテメェの方だろ。」
失くしたくないと、守りたいと。思っているのに口にしない。
冷たくあしらうその態度。
全て、偽り――――
あぁ……
だからなのかもしれない。
コイツをじっと見ていたのも。
コイツに、苛立っていたのも……。
貴「だからだよ。」
Ｘ「あ？」
貴「あなたは口が堅そうだし、まぁ………いいかな。」
そう言ってふふっと笑う。
笑った顔など、初めて見た……。
天井を見ていた目が俺に向けられる。
茶色い目が、俺をまっすぐに見る。
貴「大事だから。大切だから。それを失う怖さを知ったら、同じことが怖くなる。」
Ｘ「……………。」
貴「だから言わないんだ。親しい人は作らない。いらない。1人なら、失う怖さを考えてなくて済む。」
一度知った恐怖は、そう簡単には拭えない。
だから、誰も近づくなと言うようにそんな仮面を被る。
偽りの仮面で、遠ざける。
…………………。
コイツは、ただの臆病者だ。
それに……
Ｘ「無理だな。」
貴「………？ 何が？」
Ｘ「てめぇは、周りの奴らが大事だとすでに自覚している。だからその恐怖を今考えてんだろ。」
もし、誰かを失うことになれば、その恐怖に襲われる。
自覚しているのだから。
いくら外面を固めようと、その内面に嘘はつけねぇ。
俺の言葉に、「そうだ」と泣きそうな顔を見せる。
Ｘ「だいたい、んなこと一々考えて付き合いもしねぇだろうが。」
貴「してる人がここに居るんだけど？」
Ｘ「とんだドカスだ。てめぇは。」
一瞬キョトンとし、声を上げて笑い出した。
…………傷が痛んだのか、すぐに苦痛に顔を歪めたが。
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桜(プロフ) - 謙也LOVEさん» 互いに別の想いから夢主を大切に想っている二人ですから！ いつだってボスには惚れちゃいますね！ (2020年2月7日 18時) (
レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
謙也LOVE - このストーカーから主人公を守る話面白いですXANXUSとリボーンが揃って銃を構えて恐ろしいことをいうところが特にでも最後はXANXUSが助けたけどなんか惚れ直しちゃう (2020年2月6日 19時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - イヴさん» 恋人シリーズが増えますね！ 了解しました。掲載までに時間がかかりますが、のんびり待っていただけるとありがたいです。どういう話になるのか今から作者もドキドキです！ 応援ありがとうございます！ 頑張ります！ (2018年2月23日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - どうも！リクエストよろしいですか？骸と雲雀さんの『もしも恋人』の続編と、新たにもしも炎真が恋人だったらを是非お願いします！！ささやかな願望ですがお願いしますm(__)m！そしてこれからも応援しています！！ (2018年2月22日 12時) (レス) id: 1c53e8f3ec (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 理玖さん» ありがとうございます！ 2つとも続編ですね。作者としてもどうなるか分からなくてドキドキですっ！ 楽しんでもらえるよう頑張ります！ (2018年2月15日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2018年1月20日 18時
