標的７４‐６＊助ける ページ28
《XANXUSside》
あのガキ――Aと言う名前を付けた――がここに来て、かれこれ数日が経った。
べ「ベル、な。ベル。」
貴「えーうー。」
今は言葉を教えている。
話せなければ先へ進めない。
談話室で、ベルがAとソファーに座り話している。
歳のわりに体が小さいAは、ソファーに座っても足が浮く。
レ「濁音が良いづらいのではないのか。」
マ「そうかもね。僕の名前は言えるようになってきたし。」
貴「まもー！」
早速言った。
最初に言えたのはマーモンの名前だった。
べ「マーモンばっかずりーし！ んじゃ王子は？」
Aがベルを見て「あー」だ「うー」だと言っている。
貴「お、じー！」
べ「ししっ！ 言えたじゃん。」
………言えたということでいいんだろう。
強引にも思えるが。
貴「すくー！ るすー！ れいー！」
ス「言えたなぁ。」
ル「よくできたわね。」
レ「これからもっと言えるようになるだろう。」
言えたのが満足のように微かに笑う。
ベルがAに何か耳打ちすると、Aが俺の方へとことこと歩いて来た。
…………転びそうだ。
Ｘ「何だ。」
貴「お、さまー！」
Ｘ「あ？」
べ「ししっ。王様ってボスを呼んでみたんだよな。」
貴「さまー！」
王が抜けてんぞ。
そう思いながらも、俺を見上げるAの頭を撫でる。
嬉しそうに笑うA。
貴「おーさまー！ すきー！」
Ｘ「知ってる。」
好きだと言うのはいつものことだ。
純粋にそう言われるのは妙にこそばゆい。
少し乱暴にAを撫でた。
この時は思ってもいなかった。
Aが俺の隣に立ちたいからと言って修行を始めることも、額に炎を灯し戦うようになることも、Aを手放したくないと俺が思うようになることも――――
【もしも、非道に遭っていた夢主をXANXUSが助けたら……？；END】
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桜(プロフ) - 謙也LOVEさん» 全てを原作通りの関係性にしちゃ面白くないし、夢主の個性が出ないと思ったので。楽しんでいただけて嬉しいです！ (2019年12月28日 18時) (
レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
謙也LOVE - まず原作ではあり得ないことですよね？まぁ原作は主人公が男の子だからしょうがないこの小説の主人公はツナの成り代わりで女の子だからXANXUSと恋人同士になったりVARIAや骸と仲良く友達になったりしてますね？読んでて面白いです (2019年12月26日 19時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 謙也LOVEさん» そうですね。 書き始めた時からXANXUSにとっての唯一無二であるといいな思っているので、そうあれていると嬉しいです。 (2019年12月24日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
謙也LOVE - なんだかこのXANXUS主人公がものすごく好きなんですよね？後ろから抱きついたりもう私もドキドキしちゃいますよ (2019年12月23日 18時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 謙也LOVEさん» 作者も書いてて「あり？」ってなりましたｗ 最後はドタバタっていうのもまぁいいかなって思い直してやり切りました！ｗ (2019年12月22日 19時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2017年11月26日 19時
