標的１３-８＊病弱 ページ20
《XANXUSside》
辛そうに顔を歪めるんだろうか……。
悲し気な顔を見せるんだろうか……。
「嫌だ」と泣き叫ぶんだろうか……。
何度も考えた。その度に自分を嘲った。
考えても意味がないと、分かっていることを…。
俺が銃を受けると同時に、アルコバレーノが殺気と銃を俺たちに向ける。
貴「XANXUSさん。」
Ｘ「っ………！」
Aはただ、俺を見ていた。
まっすぐに……。その強い目で……。
それに、俺が戸惑う。
貴「こうなるかもしれないことは、リボーンに聞いて分かってました。」
Ｘ「なら……逃げればよかっただろう。」
バカげている。
殺す相手に、こんなことを言うのは……。
分かっていたはずだ。
どんなことを思っても、最後にはすべてが終わるんだと……。
貴「そんなこと、嫌です。」
Ｘ「てめぇは……殺されることを望んでんのかっ…！」
思う以上に、声が大きく出た。
俺の後ろにいる幹部が驚く気配がする。
それでも、Aの目は変わらない。
共に話をするのは悪くないと気づき……自分を嘲笑い……それでもここに来る足は止まらなかった。
俺をまっすぐに見たのは、コイツが初めてだった。
その目を手に入れたかった。
Ｘ「っ…………」
Aをまっすぐ見ることを拒絶する。
引き金を引けば、全てが終わる…。
貴「殺されることなんて、望んでません。」
Ｘ「……………っ」
貴「今の私が望むのは、あなたといつもみたいに話をすることです。」
Ｘ「！」
思わぬ言葉に、銃を持つ手が震える。
貴「逃げちゃうと、会えなくなるでしょう？ 私はXANXUSさんとお話しするの、楽しくて好きですよ。」
ル「ね……ねぇ？ ボスと会ったことあるの？」
貴「はい！ 毎晩来てくれてたんです。」
正直な答えに、幹部全員の口が開く。
………俺が黙っていたことを。
貴「その時間が、今の私にとっては大事なものなんです。ふふっ……もしかして秘密でした？」
Ｘ「…………もういい。」
ス「どぉいうことだぁ！」
大声を上げるカス鮫を黙らせ、Aを見れば……
いつもと変わらぬ目が俺を見る。
どうしようもなく、ため息をつきたくなった。
どうしようもなく………。
銃口を目の前の標的から逸らした。
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桜(プロフ) - かんなさん» ありがとうございます！ (2017年2月24日 17時) (
レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - はい！こちらこそよろしくお願いします！これからも頑張って下さい！ (2017年2月23日 19時) (レス) id: 5565f7608f (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - かんなさん» そうですねｗ これからもよろしくお願いします！ (2017年2月23日 17時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - あっ、物凄い勢いで入って来そうです笑 (2017年2月22日 18時) (レス) id: 5565f7608f (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - マコさん» 旦那が突撃してきそうですｗ お兄ちゃんですね。 これからもよろしくお願いします！ ところでリクエストいただいた「兄妹愛」、義兄妹設定でもよろしいですか？ ハッピーエンドにさせたくて…。 (2017年2月22日 17時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2017年1月9日 19時
