【文スト】コンビニ店員がゆく、ヨコハマ怪奇譚

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なんて事だ。
最悪な事に太宰さんの処に空間移動してしまった。(確実に国木田ではないと理解)




また碧を怒らせた…肩を下ろして隣を流れる様子を伺う。
碧はナイフを手に丁度空間を切っていた。




……え？






｢あ、碧。真逆…私を置いて行かないよね…？｣




｢だって俺泳げないから。｣




｢言葉のキャッチボールをしよう！！？？｣






逃げる気だ！それも隣で流れる義姉を置いて！！
なんて心の冷たい子なの！優しさの欠けらも無い！！






｢じゃ、今度焼肉奢ってね｣




｢えっ、待って。お願い、碧ぉぉぉぉぉぉ！｣






笑顔で手を振る碧を最後に、忽ち風が彼を包んで姿は見えなくなった。


風の衝撃で身体が川から放り出されて、河川敷まで飛ばされる。相変わらず、この風は強力だ。







｢おや、Aちゃんじゃないか。｣







聞きなれた声に｢ん？｣と顔を上げる。

ペチン、と濡れた砂色コートのベルトが顔に当たって、目を瞑り顔を顰める。






｢貴方のせいで散々な目に合いました、太宰さん。｣




｢それは御苦労だったね。ご褒美に抱きしめてあげようか。｣




｢結構です、与謝野さんと乱歩さんにして貰います。｣




｢ぐっ……乱歩さん狡い…けど憎めない…｣







あ、携帯水没した。

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