死んだと思ったら魔界にいた【魔入間】

8隧ｱ逶ｮ ページ9

アズ「それで、なんの要件だ。」

『あ〜…今からめっっちゃ独り言呟くから無視してもらっていい？』

アズ「…は？」

アズ君はキョトンとする。いやほんとそうだよな。それが普通の反応だからな。

『気にしなくていいから!!ほら、入間君の召喚儀式始まるよ』

そう言って泣いて喜んでる(何故？)入間君の方を指さして視線を逸らす。

そして私はゆっくり、誰にも気づかれないようにカルエゴ先生に【平凡な見せかけ】の呪文を唱える。これでカルエゴ先生には、私に渡す羊皮紙は自分の印が書いてある錯覚を起こすようになるだろう。

悪魔界で呪文を唱えた事ないけど大丈夫だよな!!!知らんけど!!

そこまでの激しい精神力の消費は無いので案外簡単に行けた。
そして入間君は何故かカルエゴ先生を召喚していた。やっぱり人間が使うと悪魔を召喚する事になるのね…確認出来て良かった…

あ、処罰(しつけ)くらってる。
待って…？カルエゴ先生倒れたら私の使い魔召喚儀式どこ…?

カルエゴ「…ぐぬ…A…とっとと始めろ…!!」

あら、まだ生きてるのね…のんびりしてたら怒られるからたったかやっちゃいますか。

もふもふなカルエゴ先生から無印の羊皮紙を貰い、血で丸を書くふりをして簡単にハスターの召喚用の魔法陣を書く。

そして羊皮紙に火を炙れば、忽ち黒い柱が飛び出す。
そこから、うにょうにょとタコのような触手が不気味にでてきた。周りは強風に覆われ、大半の生徒がこちらを見ることすらできていない。

周りの様子を見るに、悪魔でもやはり神話生物には怯えるのね…カルエゴ先生もう死ぬ寸前だし。

『ちょっとやりすぎだよハスター君…君が可愛く出てくれたら嬉しかったんだけどな…』

なんて独り言を呟けば、ポンッという音で視界は元に戻った。
目を見張れば、ぬいぐるみより少し大きな、しかし怖さなんて微塵もない、可愛いげなハスターが現れていた。

ハスター「うむ!!お主の為ならばこんなにも可愛くなれるのだ!!」

きゃっきゃと興奮するハスターは…こんの…本当に自由だなお前…

『いや遅いよ。召喚の仕方も可愛くしてよ。周り見てくれ』

そう言いながら周りを見れば、カルエゴ先生は気を失い、大半の生徒は風邪で吹き飛ばされて気絶していた。アズ君はめっちゃ放心状態になってる。

アズ「あ…っ…」

『うぇーい見て見て入間君。召喚儀式成功した〜』

なんて入間君を見てみたら魂抜けてました。なんでや

9隧ｱ逶ｮ→←7隧ｱ逶ｮ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す