春待つつぼみ～1st Spring story～ (ページ3)

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2.その日一日ページ3

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「……はい、よろしくお願いします」

一日だけなら……と、私はその頼みを承諾した。

今、この部屋にいるのは私を含め6人。

私、皆木さん、いづみさん(と名乗っていたのでそう呼ぶことにする)、さっきいづみさんに話しかけていた黒髪メッシュの人、外国人(？！)のような人、赤い髪の……あの声の人。

話を聞くと、今稽古をしているのは春組という組で、春組にはあと一人いるらしい。

とりあえず、今いる人だけで自己紹介をしてもらった。

「オーウ、誰からやるネ？」

「俺はカントク以外興味無い……」

「こ、ここはリーダーの俺から！佐久間咲也、17歳です！よろしくお願いします！次！真澄くん！！」

「はぁ……碓氷真澄、16歳。」

「ワタシの番ネ！シトロン、22歳だヨ！よろしくお願いするネ！」

「あと、今は仕事に行っていて居ないんだけれども、至さんっていう人がいるの。今日は早く帰ってくるらしいから、もう少しすれば帰ってくると思うけど……。」

4人ならなんとか覚えられそうで安心する。

それにしても楽しそうだな、ここは。

……昔の私じゃ、考えられなかったことだ。

「ただいま、帰ったよ」

「あ、至さんおかえりなさい。」

これが至さんか。

……なんか、すごい……あの……顔がいい。

「……あれ、君は？」

「え、あ、あの……彩里心春です。今日だけですがお手伝いをさせて頂きます……」

恐る恐る、と言った感じで私は返す。

茅ヶ崎さんもだけど……よく見れば、みんな美形揃いだ。

碓氷くんも、シトロンさんも、もちろん茅ヶ崎さんも。

佐久間くんも普通に学校に居ればモテるだろうし、皆木さんも結構学校で騒がれたりしている。

「俺は茅ヶ崎至。よろしくね」

「よ、よろしくお願いします！」

うう……顔が近い。

……そう言えば、ここで手伝いなんて何をするんだろう。

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