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「あ…あれ？」
携帯に夢中になりながらベンチに座っていたせいで気が付かなかったがもう1時間半も北斗くんを待っていることにやっとのことで気づいた。気温もこの季節にしてはすごく暖かったので本当に全く気が付かなかった、まってくれ、待ち合わせに来た時には12時半を指していた針はいつのまにか2時過ぎを指していて冷や汗が背中を伝う。
えっ私場所間違えた？と思うが約束したのは確かにこの大きな時計があるベンチの前と文章が携帯にも残されているし…と思い北斗くんに連絡しようと「今どこにいるの？」と送ってみるも返事はなくさらに背筋が冷える。
な、なんかあったのかな、北斗くんに限ってそんな約束すっぽかすとかはないと思うんだけど！そ、そういえばさっき電車止まってたとか言ってたな…と今度は焦りながら遅延状況を検索すれば北斗くんが使っているであろう路線がついさっきまで止まっていたことを知りほっとする。なんかあったのかと思ったな…ただ電車動いてなかっただけか…ゲームもだいぶ進んだし映画も夕方の時間にやつやつあるしそんな焦らなくても大丈夫だな〜とな呑気に安心し切った私は空をぼうっと眺める。
「…まだかな」
思わず口からこぼれた言葉は全く意図していないものだった。さっきまではゲームに夢中になっていて気づかなかったがただ待っている時間は割と暇なんだな、とか、早く話せないかな、とかまあ、いろいろ、思ったり。
そうしてしばらくすっかり2時半をも過ぎてしまった時計を眺めては空を眺めてと繰り返して時折携帯を眺めて北斗くんからの連絡がないことを確認して少し不安になったりを繰り返して目を伏せて、それで、
「A！」
「うお！びっくりした！」
ぼんやりしている私の前に突然息を切らして大きな声で私のことを呼ぶ北斗くんがいたものだから思わずびっくりして手に持っていた携帯を落としてしまう。
「おれ、けいたい、でんき、充電、あの」
「お、落ち着いて…そんな焦らなくても…」
「ごめん、ごめんなさい」
私の座るベンチの肘掛けを握ってすっかりしゃがみこんでまだ弾んだ息のまま俯く北斗くんに私はどうすればいいかわからなかった。左手に握られた真っ黒の液晶、携帯の充電切れちゃったのかな、普段よりもしっかりかっこいい髪型が崩れるぐらい、首筋に汗が滲むぐらい、まさか電車降りてから走ったの？
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七瀬(プロフ) - 朱音さん» ありがとうございます！ヒロインごと好きになって頂けて嬉しい限りです！かなり話数もあるのに最後までお付き合い頂いて本当に嬉しいです…！他のお話も時間がある際にでも宜しければご覧ください。コメントありがとうございました！ (2023年2月7日 20時) (
レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
朱音(プロフ) - 大好きです！愛されるべきヒロインな夢主と、図書委員の北斗くんが良すぎて一気に読み切ってしまいました、ピュアピュアな夢主と拗れてる北斗くんをナイスアシストしすぎた樹に助演男優賞をあげたいです。他の世界観も読みたくて、他の物語も楽しく拝見させて頂きます！ (2023年2月6日 1時) (レス) @page49 id: 5dbaf83bc8 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - そぼろPさん» 最後までお読み頂きありがとうございました！お楽しみ頂けて嬉しい限りです！ありがとうございます！最後までお楽しみ頂けていたら幸いです。次回作もお楽しみ頂けましたらありがたいです！ (2023年1月2日 22時) (レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - akikumaさん» 最後までお読み頂きありがとうございました！最高のお言葉頂けて嬉しい限りです、、！次回作までありがとうございます！よろしければお楽しみ頂けましたら幸いです！ (2023年1月2日 22時) (レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
そぼろP(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても楽しく拝見させていただいていました。終わり方もとてもすごく好きで、全てが好きな作品でした。次回作も楽しく読ませて頂いてます！ (2023年1月1日 20時) (レス) @page46 id: cdebdf4adb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七瀬
| 作成日時：2022年12月4日 22時
