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「…やっちゃった」
「彼氏がいる」そんな見栄を張って1週間、私は最早窮地に立たされていた。「なにそれ知らないんだけど！？彼氏いたの！？ねえなんで教えてくれなかったの！？」「どんな人！写真は！？メッセージは！？」という矢継ぎ早に飛んでくる質問をなんとか受け流していたが限界はきてしまう。だって彼氏なんているわけないし、ちなみに推しすらいない人生送ってるんだよこっちは。
と思うがもう彼氏がいないことにはできない雰囲気になってしまった。完全に自分で掘った墓穴に自分で頭を突っ込むバカである。
「でもAに彼氏か〜なんか感慨深いな〜」
「いやほんとね？だって連絡先に入ってる男何人いんの？」
「幼馴染の樹とお父さんと弟ぐらいしかいないよ」
「…ねえほんとに彼氏いるんだよね？写真すらない彼氏っておかしいって最近思うんだけど？」
「…い、いるよ、だ、大丈夫、大丈夫」
…まずい、もうキツい、逃げ出したい。だらだらと背中を伝う冷や汗に俯きながら鞄に教科書をしまってまだ私の(架空)彼氏の話をし続ける友人と共に教室を出てつま先を見つめる。
いやもう無理でしょ、でも無理なんて言えなくね？「実は彼氏なんていないです！ピース！」…言えない、友達いなくなりそう、むりだ。でも彼氏いることにするのも無理だ、私が彼氏のフリ頼めるのなんて樹しかいないけど樹は同じ学校に通ってるから死ぬほど顔割れてるし、モテるし、てか彼女いるし、論外。
てかそもそもなんでこんなにモテる人が周りにいるのに私は無なの？それがまずおかしいじゃん、そうだよそれがおかしくて…と悶々考えていれば横から「あれ、Aじゃん」と聞き覚えのある声がして顔を上げた。
「…樹」
「なんか沈んでね？」
「いやまあ、いろいろ、あって」
顔を上げた先にはやっぱり彼がいて友達も一緒に「あれ樹くんだ〜久しぶり」とひらひら手を振るのに「おー」と薄く笑った。
「てか樹くんは知ってる？Aにさあ、彼氏できたの」
「…え？」
「…………え」
消えたい、だめだ、終わりです。知ってるわけねえだろ彼氏なんていねえんだよ…と思うがもうここで否定も何もできない。「お、お前に彼氏…マ？そんなわけ…いや、え？」と言わんばかりに驚いた顔の樹に私はさらに冷や汗をかくしかない。いねえよ彼氏！どうしよう、まずい！まずいって！と思うも誰か助けてくれるわけではない。
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七瀬(プロフ) - 朱音さん» ありがとうございます！ヒロインごと好きになって頂けて嬉しい限りです！かなり話数もあるのに最後までお付き合い頂いて本当に嬉しいです…！他のお話も時間がある際にでも宜しければご覧ください。コメントありがとうございました！ (2023年2月7日 20時) (
レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
朱音(プロフ) - 大好きです！愛されるべきヒロインな夢主と、図書委員の北斗くんが良すぎて一気に読み切ってしまいました、ピュアピュアな夢主と拗れてる北斗くんをナイスアシストしすぎた樹に助演男優賞をあげたいです。他の世界観も読みたくて、他の物語も楽しく拝見させて頂きます！ (2023年2月6日 1時) (レス) @page49 id: 5dbaf83bc8 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - そぼろPさん» 最後までお読み頂きありがとうございました！お楽しみ頂けて嬉しい限りです！ありがとうございます！最後までお楽しみ頂けていたら幸いです。次回作もお楽しみ頂けましたらありがたいです！ (2023年1月2日 22時) (レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - akikumaさん» 最後までお読み頂きありがとうございました！最高のお言葉頂けて嬉しい限りです、、！次回作までありがとうございます！よろしければお楽しみ頂けましたら幸いです！ (2023年1月2日 22時) (レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
そぼろP(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても楽しく拝見させていただいていました。終わり方もとてもすごく好きで、全てが好きな作品でした。次回作も楽しく読ませて頂いてます！ (2023年1月1日 20時) (レス) @page46 id: cdebdf4adb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七瀬
| 作成日時：2022年12月4日 22時
