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めちゃくちゃしたくなかった再開:ガーディアンズ、ソー ページ8

「このボケ、なんで生きてる?」

突然船へ正面衝突してきた物体を中へ運び入れる。
宇宙空間をさ迷っていたわけだから、心臓が動き息をしているということは有り得ない筈なのだ。

「ボケはお前だ。コイツはれっきとした男だろう。」

そう怪訝な顔で間違いを指摘する男の横で気まずそうに眉をひそめるAをクイルは見逃さなかった。

「どうしたA。何か知ってるのか。」
「え…うん…一応知り合い…」
「知り合い?この筋肉人間と?ならどうしてコイツが宇宙空間でも生き続けられるのかも分かるのか?」
「…彼は人間じゃない。アスガルドという星に生まれた支配者オーディンの息子でムジョルニアを武器にして戦う雷の神様なんだけど…」
「…つまり簡潔に言うと?」
「超イケてる雷様。」

お前まで!!と悲痛な叫びが聞こえたが事実だ。
いつの間にか長い髪は短く切られ、片目には何処ぞの長官の様にアイパッチを付けていて、時の変化を感じる。
…目を覚ました彼は、逃げた私に激昂するだろうか。失望するだろうか。

そんな事を考えていると、「なら俺もこれからは肉体にコミットしよう。起こせ。」と有無を言わせない突然の命令。
私の静止を聞く前にテレパスで彼女は命令を下す。

瞬間、猛獣の様な唸り声を上げて彼は飛び起きた。
あまりの剣幕に思わず全員が後ずさる。船内にピリリと緊張感が漂い、生唾を呑んだ。
すると彼はゆっくりと振り返り、各々の顔を見た後 特有の低い声で尋ねる。

「…お前たち、何者だ。」

全員銃やらナイフやら武器を構え、威嚇の意を示す。
その様子を一瞥した後、ソーは脱力した様に座り込んだ。
彼に敵意が無いことを確認したガモーラはすぐ「何があったの。」と彼に問いた。

「…サノスだ。サノスに襲われ、そして半数の民を殺され、石を奪われた。」
「…サノスの野望は今も昔もただ一つ。人口を半分にして宇宙の不均衡を正すこと。」
「…随分サノスに詳しいんだな。」

スープを飲む手を止め、ガモーラを見上げるその目は昔の彼からは想像できないほど怒りと憎しみに満ちていた。
まるで別人だ、と恐ろしさまで抱いた時ガモーラの素性を知ったソーは勢い良く立ち上がり「奴は俺の弟を殺した。」と静かに言い放ちながら彼女の元へ大股で歩み寄る。

まずい、と長年の本能が働き考えるよりも先にソーの腕を掴んだ。

うわ、と思った瞬間には時すでに遅し。視線を上に向けると、ギロリと冷たい瞳で睨まれていた。



…気まずい空気。

めちゃくちゃしたくなかった再開:2→←子育ては大変:キャプテンアメリカ、アイアンマン、ハルク



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岡P(プロフ) - 初めて読ませて頂きました。どのお話もとても面白く楽しませてもらいました。これからも素敵な作品楽しみにしています。 (2022年3月9日 21時) (レス) id: eaa010ae17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もゆう | 作成日時:2020年4月30日 21時

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