【gnsn】最近やけに…【魈】 (ページ4)

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「…戻ろ」

いつも通り魔物を狩り終え一旦望舒旅館へと戻る。有り難い事に魈と私が休む部屋を与えて貰ってる為そこで一息つこうと移動した
時刻は夜の22時頃。魈はまだ帰ってなかった
椅子に腰掛けテーブルに腕を置き顔を伏せる

…少し休んだらまた璃沙郊に行くか。今はあまり誰かに会いたくないし…

その時、こないだ鍾離から言われた事を思い出した。残滓の影響は大丈夫かと。あの時は問題ないと返答したけど正直、キてる
……あれから3週間は経ってるけど未だに調子が悪い。勘のいい魈には今は本当に会いたくない
過去に色々あって私の体内に魈の仙力が流れてるから、残滓とか業障とか、損傷した場合は流してもらえれば一瞬で治る

だけど魈も同時に力を奪われるからそれだけは避けたい。過去の一回だけで、もう…

「…っ、」

ズキっと頭に激痛が走る。顔を顰める程の痛みに自分でも少し驚く
するとその数秒後、ぞわっとした何かが右の腕の方から感じた。この症状に覚えがある

残滓や業障を大量に浴びた時に出る症状だった。要は危険信号。多分腕を捲ったら黒い痣が広がってる
私は直ぐに立ち上がって早く璃沙郊へと向かおうと動く。けど頭痛が酷い
……魈が戻ってくる前に出ないとやばい

「っ…よっ、と」

窓を開けて足をかける。普段なら一瞬で移動できるけど今だけは違った
元素を出そうとするだけで痛みが出る。何とかその激痛に耐えて部屋から出た。が、途中で体がもつれ漉華の池周辺で降りてしまった

ふらつく足を動かして近くの木にもたれかかる。そのままずるずる地へと体を置いた
これだからあの空間は嫌いなんだよ。出来ることならもう一生行きたくないけどそうもいかない。契約してるから放棄出来ない
鍾離には、もう神である事を辞めたのだからAらと交わした契約も終わっている。続けるも終えるもお前次第だと言われた。でも私も魈も遂行してる

貴方は私達にとって命の恩人だから。

「っと」

さっきより痛みがマシになってきた為ゆっくりと立ち上がる。ふと腕をみた
予想通り黒い紫がかった痣が覆っている。うねりをあげて広がっていた

私は少し自身の治癒能力をそれに当てる。また痛みが戻ってくるけど我慢して続けた
正直に鍾離の所に行って薬貰って来ようかな…いやでも………

「何だか苦しそうだけど大丈夫？」
「っ！」

急に真後ろから話しかけられバッと振り返った時ガシリと腕を掴まれた

そこにはニコニコ笑う、タルタリアが居た