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あれ？ ディオナはキャッツテールの看板バーテンダーなんだよね。その割には何だかお酒を毛嫌いしているように聞こえる。お酒なんて飲まなくていい、とは言うがそのお酒を作るのが貴方の仕事なのでは。
「 ディオナはお酒が嫌いなの？ 」
「 当たり前！ お酒は人を惑わせる悪魔の飲み物！ 」
「 でも私はアカツキワイナリーのメイドだ。勉強のためにも貴方のお酒を飲んでみたいと思う 」
「 あ、アカツキワイナリー？？ 知らにゃいっ！！ 」
ディオナはふんっとそっぽを向いてしまった。どうやらかなり怒らせてしまったようだ。何だか掴みにくい子だ。看板バーテンダーとはいえ、まだどこか子供らしさが残っている。
「 彼女はお酒が嫌いなんだよ。不味い酒を作ってモンドの酒造業を破壊するつもりなんだ 」
「 え、けれどキャッツテールといえば有名な酒場だ。不味くて有名ってこと？ 」
「 いいや。彼女は百発百中で美味しいお酒を調合できる体質を持っている。恐らく、彼女の野望が果たされる日か来ないだろうね 」
な、なんだかとても複雑なんだな…。私の隣で耳と尻尾の毛を逆立てて威嚇しているこの可愛らしい子の夢は叶いそうにない。
私は少し距離を取って話しているウェンティをちょいちょいと手招く。ディオナが猫を抱いているから一歩 近づいてきただけだったけれど。
「 ねぇウェンティ。私ディオナのお酒が飲んでみたい。今日はキャッツテールにしよう 」
「 えぇ！？ ボ、ボクに死ねって？ 今そう言ったよね？ 」
「 うん。さあ、行こう。ディオナ、二人お願い 」
いつも皆にされているように、私はウェンティの手首を掴んでディオナに向かって指を二本 立ててみせた。彼女はじとりと不機嫌そうにこちらを見ると、「 入れば 」と店の中に消えていった。
お許しも出た事だし、生まれて初めてのお酒といこうではないか。「 行くよ、ウェンティ 」なかなか動かないウェンティを引っ張ると、彼は瞳に涙を浮かべて私のことを見ていた。
「 Aの鬼！ 」
「 ごめん。じゃあウェンティはエンジェルズシェアに行く？ 」
「 行かない！ Aとここでお酒を飲むよ、飲めばいいんでしょ！ 」
お酒が飲みたいだけなら、猫のいるキャッツテールじゃなくてエンジェルズシェアに行けばいい。付き合ってくれるウェンティはなんだかんだで優しいんだ。
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杏仁豆腐のスプーンになりたい - 続きすんごい気になる……更新頑張ってください…！ (4月29日 1時) (
レス) @page49 id: 6ae8607e98 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐のスプーンになりたい - 流石に可愛すぎる (4月29日 0時) (レス) @page7 id: 6ae8607e98 (このIDを非表示/違反報告)
しゅた - 本当に面白いです！！きゅんきゅんして見てます！！！更新頑張ってください！ (2023年2月13日 12時) (レス) id: 7bb104c929 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 楓さん» うわあ！お返事遅くなりました！ありがとうございます！！その辺も書いてきますよ〜✍🏻 (2022年12月29日 19時) (レス) @page38 id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ダァッ！！！！続きが気になります、、、主ちゃん一体何者なんだ、、 (2022年12月11日 13時) (レス) @page45 id: 4c22f265eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2022年11月21日 3時
