Existence7 ページ7
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カチカチ、と規則正しい音が厭に響く。
太宰の要望通り、部屋に時計を一つだけ置くことにした。本当は出来るだけ小さくて、秒針の音が無いものがよかったのだが、用意してもらったものに文句は云えない。
怪我人が居ない限り、とてつもなく暇だ。
外出は理由がある場合にのみ許可されていた。護衛という名の監視付きで。
趣味の本屋巡りすら出来ない、と先日森先生にぼやいたら、｢必要な物は何でも揃えるから｣と云ったが、違う。そういう事じゃない。
気の向くままに目的も理由もなく、ぶらぶらと本を吟味し、眺めながら歩きたい。
＿＿＿＿理系人間には云っても伝わらなそうだが。
コンコンと控えめなノック。整が｢どうぞー｣と答えると同時に入ってきたのは太宰。
｢伊藤さぁん、腕固定して腕。
やんちゃな
不機嫌そうに椅子に座れば、くるくると回し出した。動くでない、固定出来ないぞ。
太宰の腕を手際よく固定すれば、太宰は齢十五の子供らしい少し高めの声で尋ねた。
｢そういえば、伊藤さんは僕に一度も聞いてこないよね。『何で自 殺をするの？』って｣
｢……そうかな｣
｢普通は皆、僕の自 殺を止めようとするのに｣
整は片付けの手を止め、太宰を静かに見つめた。金色の瞳に吸い込まれてしまいそうだ。
｢常識を振り
整は一度自分の手を見つめ、次に太宰へ視線を移し、優しく微笑んだ。
｢君は
爽やかだが、哀愁を含んだ声。
整は職業柄数多くの“死”を目の当たりにしている。だからそんなことを云うのだろう。それとも＿＿＿＿
｢君はこの世界に生きる意味が見い出せないんだろう？ 君にとっては……この世界も単純な詰まらないもの、だから｣
整はそれ以上何も云わなかった。否、云えなかった。太宰が泣き出しそうな、子供の表情を見せたから。
｢“本当の死”は君がちゃんと大人になって、俺が生きていたら教えてあげる｣
約束だ、と小指を差し出すと意外にも素直に小指を絡めてきた。｢子供扱いして｣と怒られるかと思ったのだが。
｢まだまだすることがあるんだろう？
森先生は人使いが荒いからね｣
整は苦笑した。森の人使いの荒らさによって、自分は軟禁状態なのだから。
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一言日記
髪伸びてきたな、自分で切ろうかな。
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歌恋 - 続きが楽しみです！お話が自分の性癖にドストライクでした… (12月31日 20時) (
レス) @page13 id: 48a7de9cc2 (このIDを非表示/違反報告)
Ashar(プロフ) - 姫歌さん» 姫ちゃんお久しぶりです！ ありがとう！ 色々落ち着いたからまた細々更新していきます〜！ (2019年8月14日 17時) (レス) id: 1b24626048 (このIDを非表示/違反報告)
姫歌(プロフ) - おひさしぶりです。相変わらず最高でした! (2019年8月3日 18時) (レス) id: d8a4d97043 (このIDを非表示/違反報告)
Ashar(プロフ) - 小太刀さん» わぁい！ ありがとうございます！！ (2019年6月2日 17時) (レス) id: 1b24626048 (このIDを非表示/違反報告)
小太刀 - え、かっこいい好き (2019年6月2日 14時) (レス) id: 5299f2ee2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ashar | 作成日時：2019年6月2日 0時
