Existence4 ページ4
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只今、広すぎる部屋と豪華すぎる家具に圧倒されています、伊藤です。
首領執務室には遠く及ばないものの、毛足の長い絨毯に立派な机と椅子に寝具。生活に必要なものは全て揃っていると云っても過言ではない。
何故こんな部屋が整に
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「薬の調合法を教えてあげるから、お願い事があるんだ」と森は“太宰クン”に適当な頼み事をして部屋から追い払った。
先代首領の死の真実を知る者は、そう多くは要らない。多くなればそれだけ外部に秘密が漏れやすくなるということだ。
用済みは消す、森先生が大好きな“最適解”だ。
暗殺に加担した時点で、囮にされることは想定済みだ。損な役回りに
「
一声で冴えない医者の姿は消え、新生ポートマフィア首領、森�貎外の顔に変わった。
「覚悟の上です。焼くなり煮るなり殺すなり、どうぞご自由に」
整は抵抗の意思はないことを示すため、両手を上げた。台詞の続きなど聞かずとも今後の展開は想像がつく。
嗚呼、全く恐ろしい青年だ____と森は思わず口角を上げた。一を云えば十以上を理解する頭脳もそうだが、何よりも。
本能としてあるべき死への恐怖が整からは微塵も感じられないのだ。
「君には是非ともポートマフィアで働いてもらいたい」
予想外の言葉に金色の瞳が僅かに揺らぎ、少し間を置いてから整は声を発した。
「成程ね、そういうことか。
良いですよ。
手で金のポーズを取り、にやりと口角を上げた。森が発したのは一言のみ。整はそこから真意を汲み取ったのだ。
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「医療班にスカウトしたなら、こんな部屋は与えられない。つまりは軟禁ってとこでしょーね」
ふかふかの寝台に腰掛けると程よく体が沈んだ。そのまま体を倒し寝転がる。
気を張っていたのか、どっと疲れが押し寄せた。このまま目を閉じてしまえば眠れそうだ____
「あ……」
心地良い眠気が夢の世界へ誘おうとする最中にある大事な事を思い出した。
徐ろに起き上がり、机へ向かった。
サラサラと男にしてはまあ綺麗な字でメモを残した。
[血の暴政を行った、夜の支配者]
それだけ書き留めると再び寝台に寝転んだ。目を閉じれば深い眠りの海へ沈んでいった。
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一言日記
髪伸びてきたな、自分で切ろうかな。
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歌恋 - 続きが楽しみです!お話が自分の性癖にドストライクでした… (12月31日 20時) (レス) @page13 id: 48a7de9cc2 (このIDを非表示/違反報告)
Ashar(プロフ) - 姫歌さん» 姫ちゃんお久しぶりです! ありがとう! 色々落ち着いたからまた細々更新していきます〜! (2019年8月14日 17時) (レス) id: 1b24626048 (このIDを非表示/違反報告)
姫歌(プロフ) - おひさしぶりです。相変わらず最高でした! (2019年8月3日 18時) (レス) id: d8a4d97043 (このIDを非表示/違反報告)
Ashar(プロフ) - 小太刀さん» わぁい! ありがとうございます!! (2019年6月2日 17時) (レス) id: 1b24626048 (このIDを非表示/違反報告)
小太刀 - え、かっこいい好き (2019年6月2日 14時) (レス) id: 5299f2ee2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ashar | 作成日時:2019年6月2日 0時