50話 ページ5
一方探偵社では
国木田は3日程前から姿が見えないAの事が、太宰から云われている事も含め、気がかりだった。
「国木田君、Aちゃんは殺戮の異能力者…万が一私がいない間に彼女の異能力が発動したら…直ぐに側から離れるんだ。止めようなんて思ったら駄目だよ」
“殺戮”という言葉がやけに引っかかっていた。
「誰か娘の居場所を知ってる者はいるか?」
「Aならもうすぐ来るよ」
「乱歩さん」
「ついでに太宰も。ほら、あと3秒」
2,1…とカウントすると、0と同時に扉が開き、そこには太宰とAがいた。
『あ…えーと、お久しぶり…ですね?』
社内に入るなり間髪入れず国木田の怒りの咆哮を浴びた。
「今まで何処に行っていた! 敦は拐われるわ、太宰は居なくなるわ、お前も居なくなるわ! 俺の予定は滅茶苦茶だ!」
「まぁまぁ、国木田君。そんなに怒らないで」
「そもそも何故貴様と娘が一緒にいる!」
太宰は小首をかしげて云う。
「だって、私は行く心算無かったのに隣で寝ていたAちゃんが流石に行かなきゃ駄目だ、って云うから」
行くつもりが無かっただと? と眉間に皺を寄せながら太宰の首を締上げる。
何かに気づきその手を少し緩めた。
「隣で…寝て…いた?」
うん、と太宰。
「きききき貴様何を考えて…」
『違うんです、国木田さん! 昨日太宰さんの
更に太宰を締上げる国木田、流石に死んでしまう。
あ〜れ〜、なんて云いながら楽しそうな太宰。
『ああ、もう! 太宰さんも誤解を招く云い方をしないでください!』
社内には笑い声が響き渡った。
肺の息を全て出すような大きな溜息をつく。
だが、自然と顔がにやける。
この時を何時までも感じていたい。
叶わない願いを胸に
覚悟は決めた
全て話そう
______悲劇に終止符を
73人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
四月朔日(プロフ) - とても面白いです。続き楽しみにしています! (2017年4月17日 9時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
アサヤ(プロフ) - 雄牙さん» ありがとうございます! 更新頑張ります…! (2016年12月26日 23時) (レス) id: e442709ae5 (このIDを非表示/違反報告)
雄牙(プロフ) - とっても良いです!面白いです!最高です! 更新頑張って下さい! 応援してます! 頑張って下さい! (2016年12月26日 19時) (レス) id: 568d874e06 (このIDを非表示/違反報告)
アサヤ(プロフ) - χCielχさん» ありがとうございます!! 期待に応えられるよう頑張ります…! χCielχ様の方も盛り上がって来ましたね…! 朔くんはセシル君とはまた違った雰囲気があって好きです…! (2016年12月7日 23時) (レス) id: e442709ae5 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 続編、おめでとうございます!楽しく読ませて頂いております。これからも頑張って下さいφ(。。*) (2016年12月7日 18時) (レス) id: 8739b32233 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アサヤ | 作成日時:2016年12月6日 23時