久しぶりの ページ15
莉犬サイド
ガラッと勢いよく扉を開くと君はこっちを向く
声を変えるわけでもなく目があって、ただ存在を確認するように
先に口を開いたのは君だった
『お久しぶりです皆さん』
「皆さん」か...
分かってはいたけど自惚れていた
俺は皆んなよりも少し早くAに出会っていて、
皆んなよりも多くAと話していて、
俺はAの特別になれていたと、
自意識過剰かな
な「久しぶり」
Aの笑顔も俺に向けられたものではなく、皆んなに向けられているものだと
実感して初めて苦しくなる
ずっとAを放置していたんだ、怒っていて当たり前
る「莉犬？」
るぅとくんは小さな声で俺の名前を呼んで顔を覗き込む
気にかけてくれて優しい
俺は、俺はAに会う資格なんて無かった
さ「莉犬？どうかしたか？」
ずっと俯いている俺が気になったのかさとみくんは肩に手を置いてきた
な「皆んな、行こう」
なーくんは気づかって俺とAを2人にして病室から出た
沈黙が続いて、Aは俺と目を合わせようとしない
莉「お待たせ」
俺がそう発すると下を向いていたAが勢いよく顔を上げた
その顔には涙が滲んでいて、まっすぐ俺を捉えていた
『本当だよっ！待ってた...ずっと！苦しくって、会いたくて！なのに...来てくれなくてっ...我儘言ってる事なんて分かってるもん！それでも、莉犬くんは、来てくれるって、信じてたから...だから、待てた』
Aは身体に力が入らないのか上半身だけを前のめりにして俺に両手を広げた
必死に、精一杯
莉犬くんって呼んで泣きじゃくって
弱々しく震えて
莉「待たせて、ごめんねっ！！」
そんな君に抱きついて
ごめんねって謝って
背中をさする
会えなかった期間は1ヶ月くらいなのに、何年も離れ離れだったみたい
俺はいつの間に君に恋をしていたのだろうか
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りる(プロフ) - 天然水道水。さん» 少し前に水道水さんがお気に入り登録してくれた通知来ました！感謝しかないです、ありがとうございます！ (2021年5月15日 12時) (
レス) id: 17a2b4e3fb (このIDを非表示/違反報告)
天然水道水。(プロフ) - 莉犬くん...見てたのね！？絶対誤解されてるやぁん(汗)作者様の他作品も拝見させて頂いてます！更新頑張ってください！ (2021年5月15日 11時) (レス) id: 7448490c8f (このIDを非表示/違反報告)
りる(プロフ) - バナナくんが尊いさん» コメントありがとうございます！ラスト感動系の予定なのでもっと泣かせます！！ (2021年4月4日 14時) (レス) id: 17a2b4e3fb (このIDを非表示/違反報告)
バナナくんが尊い - やばい、泣いちまった、、、 (2021年4月4日 11時) (レス) id: afebd09899 (このIDを非表示/違反報告)
りる(プロフ) - ハムリスさん» 返信遅れてすみません！自信つかないとかそんな事ないですよ！応援してくれるだけで嬉しいです！ハムリスさんの作品見させて頂きます！ (2021年1月1日 19時) (レス) id: 17a2b4e3fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りる | 作成日時：2020年11月5日 20時
