どんな君でも...。

異変 ページ13

貴方サイド


昨日の楽しさは嘘みたいにあっという間に終わっていた




実感がない



毎日あんな感じだったら1日がこんなにも退屈になったりしないのに


でも最近は莉犬くんが来てくれるから




莉「A〜！」



楽しい




だけどどうしてだろう



ここ最近莉犬くんが来ない



『私、何かしちゃったのかな』



考えるけど何も思いつかない



もう約1週間


私に、飽きちゃったのかな


あの声が聞きたい暖かくて優しい声が

君を見たい可愛くて元気で笑顔が素敵な



早く会いたい



どうして来ないのっ？





そしてついには2週間が経つ



私の容態も悪くなりつつあって、


きっと私は一生分の幸せを得てしまったんだ



だから、神様はもうダメって



これ以上は、ダメって...



『莉犬く...ん...』




莉犬サイド




やっと！やっとAに会える！



無観客ライブが決まってレッスン、打ち合わせ


更にはテレビ出演まで決まって全くAに会いに行けなかった



連絡する間もないくらい忙しくて




急いでAの病室に行く



走れ、走れって駆け込むけどベッドにAの姿はない




莉「え？」




A...？



看護師さんに聞いてみる




看「あっ笹草様なら今は手術中かと」



莉「しゅ、手術？なんでっ？」


看「それが、一昨日くらいから急に容態が悪化して...ストレスですかね」



俺...


俺、Aが頑張ってる事知らないで



会いたいなんて勝手に


こんなに放置して、Aはもう俺には会いたくないかもしれない



軽率だったんだ




はぁ




莉「ありがとうございます」




看護師さんにお礼を言って歩き出す



トボトボと出入り口へ



俺には会う資格なんてないのかな




そんな事考えて自分の首を絞めてしまう俺は本当に弱い





　

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