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繋がらない電話 ページ14

Pirrr



とコール音が虚しくリビングに響いた




「兄さん今日も出ないなぁ…」




折角の休日が昨日の事もあり怖くて仕方ないので兄に相談しようと思ったのに肝心の兄が出てこない




「もふ太郎。お留守番頼める?」





ともふ太郎に告げると自分でゲージに入っていった




「ロンは私の護衛してくれると嬉しいな」




猫は危機察知能力に優れているから少なくとも安心なのだ





「さて兄さん家に行ってみますか」





今日は陽炎が揺らめくほど暑かった





「もふ太郎行ってくるね」





カリカリとゲージを引っ掻いた









「うーん…」





インターフォンを押しても全然出てこない





「おーい太宰さーんいますかぁー?」





とふざけていってみたら





口を手で塞がれた





私は抵抗しなかった





だってロンも鳴いてないし、しかもこの匂いは






「兄さん…どうしたの?電話沢山したんだけど全くでなくてさ…」





大好きな兄の匂いだったからだ




だが今日は兄の様子が可笑しい




兄は深呼吸をして





「あのね良く聞いてね実は私、裏組織の幹部なの」




と言ったその瞬間サーと血が引いた





「え?裏組織って麻薬とか密輸する人達とか?」





「うん」





「私は…」





ゴクリと喉が鳴った





「沢山の人の命を奪った」





私は腰が抜けて地面にペタリと座ってしまった





其を兄が心配して手を伸ばす





パシン





その手を叩き落としたのは誰だろうか…





嗚呼、自分だった





何時も周りが平和で気づいてなかっただけだった





私が平和ボケしていただけだった


 


「兄…さんご、ごめんなさい」





と混乱して頭を深々と下げている自分






兄は人を殺めたんだ






と思うと次は自分かもしれないと思ってしまい只怯えるしかできなかった





兄はこれまで以上に無いくらいの微笑みで





「私は真っ当な人生を送る事にしたのだよ」





とつまり人を殺すことをやめたいと言うことだった





別に反対しないが、





一度は殺しを行った身で何ができると思うと





無性に泣きたくなった





「そう…ですか…」





でもまだ怖くて震えてた






其処で兄が口を開いた

ねぇ→←平和ボケ



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通りすがり - 設定キーワードのとこの…「ドックス」じゃなくて正しくは「ドッグス」表記だと思いますよ。(^_^;) (2018年1月19日 7時) (携帯から) (レス) id: 4f4058a2da (このIDを非表示/違反報告)
あいす - 長谷部神威....聞いた事ある名前の組み合わせ...w (2017年8月13日 15時) (レス) id: 926bfb7d6b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:KYさん(コヨさん) | 作成日時:2017年8月4日 1時

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