元子役声優、神崎さんは高校生！

あのオーディションに！？ ページ11

｢やっば、これ、えっ、まじか｣


あ、いきなりごめんね。

今ね、びっくりしたことがあってさ

とある会場にいるんだけどね…？


私が受けに来たオーディション
｢魔法の石｣

そのオーディションを行ってる部屋の隣は
｢テニスの王子様 ミュージカル｣

で、なぜ驚いてるかと言うと

テニミュのオーディション受けるかい？と
テニミュの審査員に声をかけられたからさ…


いや、だってテニミュって男性限定じゃないっけ？

そもそもなんの役や…に、似てへんぞ…？


いや、ちゃんと言ったよ、｢女ですけど…｣って。

そしたら｢はい、分かってますよ。｣


……いやいやいや！！！


いや、えっ、こう、テニミュってさ

凄くて、かっこよくて、キャラに似てて…じゃん。


わし誰にも似とらんぞ(急にBBA)


もしかして顧問の声？？

いや、ありえないか…




てか、ど、どうしたらいいかな…？


どうせ落ちるし、女だし、落とすよね。

楽しそうっちゃ、楽しそう


う、受けちゃおうかな。記念に。


審｢で、どうしますか？｣

｢受けさせてください…あと疑問に思ったんですけど｣

｢テニミュって女性が出てもいいんですか…？｣

審｢禁止ではありませんよ。｣

審｢ただスキャンダルなどを考えて女性を出演させたりはしてません｣


スキャンダルか、なるほど
嫉妬とかあるもんね


審｢ですが、貴方ほど似てる人を見たのは初めてで
つい、声を掛けてしまいました…｣

｢え、に、似てる…？｣

審｢はい、雰囲気がとても幸村や不二に似てます｣

｢えっ、不二と幸村ァ！？ほ、ほんとですか！？｣

審｢はい！ではこちらで番号呼ばれたら入って下さい｣

｢あ、は、はい！｣


私が不二さんと幸村さんに似てる…？
どこがだろう…？


男性の声が聞こえる。
歌が上手くて、声にハリがある。凄いなぁ…！



｢342番｣


あ、よばれた…やばい、緊張してきた。

｢失礼します。342番、神崎Aです。｣

自己紹介し始めたら、周りがざわざわした。

やっぱ女性だからザワつくか。

ひぃ、もう抜け出したい…( ´･ω･`)


審｢神崎さんはどの役を受けに来たんですか？｣


え、あ、どうしよ、言われたまま来ちゃったから…

さっきは、幸村や不二って言われたけど…


幸村やってみたいかも…

まっすーがやってたよね、過去に。

じゃあ、幸村にする…！


｢幸村精市です。｣

審｢じゃあ、この台詞呼んでみて。｣

｢はい｣



落ち着け、大丈夫。


幸村精市。私は幸村精市。

幸村。

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