「aphrodisiac」 from T.N

サボり_From N ページ22

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久しぶりに学校をサボった。




昔はよくサボってたんだけど。





ふと携帯に保存してある





ミツのユニフォームを嗅いでる



木田さんの写真を見る。




ユニフォームを抱きしめて、



顔をうずめてる彼女はやっぱり可愛くて、



愛おしいってこういう感情


なんだなって知った。




でもこんな感情知りたくなかった。




俺がミツに勝ち目ないのなんて




俺が一番良くわかってるから




二人が仲良くしてるのを見るだけで



苦しくてしょうがないんだ




(もう考えんのやめよ...)




俺の定番サボりコースだった土手に向かう。









中学の頃はヤンチャしてて、


よく他校の奴らと喧嘩してた。


藤ヶ谷と二階堂といえば大抵の不良は



ビビって逃げてた。



喧嘩したあとに



この土手で寝るのが




超気持ちよくて、



久しぶりに来る土手にテンションが上がる







土手に到着すると






(あれ、先に寝てる奴居る)






ネクタイの色からして


うちの学校の一年のようだ。


参考書を顔の上に置きながら寝ている。




「勉強してんだか


サボってんだかどっちだよ...」




思わず一人でツッコミを入れてしまう



参考書をとって


顔を見てみる。




(なんか馬みたいな顔してんな〜)





鼻をつまんでみた。


「すぅー、んっ...ふ、ふがっ！？






だ、誰だよ！お前！」



面白い反応。


「俺？


ニッカちゃんだよー！」



とびきりのスマイルで答える。



「ニカ...ちゃん...」





むっちゃ不審そうにしてる...



「お前は？」



「俺は木田健永...」




それが俺と健永との出会いだった



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