「aphrodisiac」 from T.N

バレた？ ページ20

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キーンコーンカーンコーン






(あっ、授業始まっちゃう…)






まだ二階堂君が来てない…



どこにいったんだろう…




玉森君に聞いてみよ…






「二階堂君ってどこにいったの？」





「あぁ、ニカ？


なんか体育の授業受けた後で、


具合悪いからとか言って帰ってったよ。


ちょうどAさんとは



入れ違いになっちゃったみたい。」





「そ、そうなんだ。



ありがとう。」




なんだ、二階堂君いないのか…





って、なにガッカリしてるんだろ、私…






「…ねぇ、Aさん、


それ、なに？」



「えっ」





玉森君が指差したのは




さっき二階堂君につけられた






キスマーク。




暑くてワイシャツ第二ボタンまで





開けてたのが失敗だった。





どうしよう





「それ、昨日までなかったよね。」




「…」




玉森君が






指摘してくる。





意外に鋭い玉森君に驚く







どうしよう






キスマークだってバレてるの？









「もしかして、





それ、蚊に刺されたの？」







「へっ！？」



「俺も昨日刺されちった。」









そういって玉森君は



自分の腕を指差す。





玉森君の



程よく筋肉がついた腕に


蚊に刺された跡







「かゆそうだね、大丈夫？」



「うん、かゆいから


ウナコーワ持ってるよ。


使う？」



「あ、ありがとう…」



(なんで持ってるんだろう…)




キスマークについて




バレそうになったけど





玉森君が天然でよかった…





ひとまずほっとする。









でも、その時、




このやり取りを




前の席の宏光が見てたなんて




気づきもしなかった―

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