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ああ、また同じ夢だ。
みんな笑っている。
何でいつもこんな夢ばかり…
すると、ふと先に銀色の後ろ頭を見つけた
「銀時!!」
いくら呼びかけても返事はない
不思議に思いながら銀時の元へ走り出す
彼の肩に手をかけようとしたその時
私の右腕から血飛沫が上がった
右腕は音を立てて落ちた
え?
それと同時にあの時の光景が浮かび上がる
二度と思い出したくない
「やっ…やめろ」
「銀時ィ!!やめろッ…!!」
「頼む…」
「やめてくれェェェェェェ!!」
「うああァァァァァァァ!!!!」
晋助と私の声が重なる
縛られた紐を力ずくで引きちぎった私は
銀時の元へ走り出す
松陽先生に向かって必死に手を伸ばす
しかし、それは大事なものを掴み損ね
ぼとりと落ちた
思い出した?
ふと、声が聞こえた
どこかで聞いたことのある声____
いや、聞いたことがない筈が無い。
この声は____
____私の声だ。
「"私"は私の幸せを願ってる」
「私を救えるのは"私"だけ」
「"私"が私を助けてあげる」
「あなたのことは決して忘れない」
「だから、後は"私"に任せて」
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作者名:あかお | 作成日時:2020年8月11日 3時