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よく見ると、血の海の中に沈んでいる死体はやはり土方の言っていた通り白蓮党の残党だった。
血の海の先にぽつんと立っている人物が目に入る
血に濡れた木刀を持ち、返り血を沢山浴びた茜の姿
土方は一瞬目を見張った。彼女が持っていたものは真剣ではなく木刀である。木刀で首が斬れる筈がない。しかし、死体には首が無く
まるで、獣か何かに噛み切られたような傷があった。
土方達が、呆然と立ち尽くしていると、屯所の玄関から慌てて出てきたのは右腕にギプスをし、頭に包帯を巻いた原田右之助の姿。彼は今回中傷だった為、屯所で待機していたのだ。
原「局長!副長!よかった…無事だったんですね!」
土「おい…俺達がいない間何があった?」
土方は茜を見ながら原田に聞く
原「副長達が討ち入りに行くために屯所を出た後、副長達に用があると茜さんが訪ねてきたんです。それで…」
土方は原田の発言を最後まで聞かず鞘から刀を抜き剣先を茜に向け鋭く睨みつける
土「テメーか…白蓮党に情報漏らしたのは…」
すると、原田は慌てて土方を止める
原「違います!副長!茜さんは護ってくれたんです!ろくに戦えない俺達をあの人数を一人で全部やったんですよ!」
そう言い原田は首のない死体達を指す
すると茜は持っていた木刀を投げ捨てこちらに歩いてくる
返り血を浴びた彼女の姿は恐ろしくもあり美しくもあった。
茜は沖田の前に止まった
茜「すまない」
茜は沖田に向かって頭を下げたのだ
突然のことに目を見張る沖田
茜「松平から聞いた…お前たちも…幕府に拾われ剣を…武士の魂を失わないために真選組をやっていることを…それなのに、私は…お前達の大義を馬鹿にするような真似をした…本当にすまなかった」
茜は顔をあげると近藤に向き直り
茜「死体の始末は掃除屋を呼んである。松平にもこの件は伝えた。後は頼む」
茜は土方達を横切り屯所を去ろうとする
近「待ってくれ!茜ちゃん!__頭を下げるのは俺達の方だ。___俺達の仲間を…真選組を護ってくれて本当にありがとう」
近藤は茜に向かって頭を下げる。それを見て土方や沖田までもが頭を下げた
土「借りを作っちまったな…」
顔をあげた土方がぼそりと呟く
茜は土方を見つめ答えた
茜「借りなんて作らせた覚えはない。これから作る気も作らせる気もない」
茜はそう言い残し去っていく
土方は茜の背中に向かって問いかける
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あかお(プロフ) - ( ゚∀ ゚)ハッ!コメントありがとうございます!頑張ります!これからもよろしくお願い致します! (2020年6月4日 0時) (レス) id: 44a4940930 (このIDを非表示/違反報告)
天智就佐(プロフ) - 書き出しからセンスが凄い…!更新頑張ってください! (2020年6月4日 0時) (レス) id: b2ae4e5a5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかお | 作成日時:2020年6月4日 0時