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茜「やけに万事屋が静かだが…あの子らはどうした?」
本当は分かっているくせに静かに聞いてくる茜
銀「神楽は解雇して親父と一緒に帰った。新八も辞めてったぜ」
銀「……これでよかったんだよな。俺は親子ってのがどーいうもんなのかなんてよくわからねーが…
茜「あの子の気持ちをお前が決めつけるな!!」
茜は銀時の目を見ながら声を上げる。しかし、銀時は定春を撫でながら茜の方を見ようとしない
確かに、銀時は孤児だ。小さな頃から独りで戦場をさまよっていた所を先生に拾われた。親子というものがなんなのか分からないのも無理はない
茜「お前の思う幸せが他人の幸せとは限らない…
銀「じゃあどうすりゃいいんだよ…!!」
中々本当に言いたいことを言おうとしない茜に銀時は声を荒らげる
茜「分からないなら、お前の思うがままに進めばいい。____お前はどうしたいんだ?銀時。」
茜は銀時から目を離さず真っ直ぐに見つめる
銀時も茜の言葉に目を見開き茜の方を見た
銀「俺は_____!」
銀時が言いかける前に茜はテレビのリモコンに手を伸ばしテレビをつけた。
そこにはターミナルを喰い尽くそうとするえいりあんの姿
茜「まあ、今回はお前の気持ちなんて知らない。依頼は受けてもらう」
銀時に近づき銀時の右手を掴んで立ち上がらせる
茜「____私と一緒にターミナルに来い。あの子を…
神楽ちゃんを死なせないために」
*
「やべーなこのままじゃ江戸は喰い尽くされるぞ」
あまりにも巨大化したえいりあんに手が出せない真選組達。江戸に住む人々はえいりあんから逃げようとターミナルとは反対方向に走る
その時だった
『あっなんだアレは!?逃げ惑う人々を押し切って何かがこちらへ…
真選組達のいるパトカーを飛び越えていったのは
定春に乗った二人の侍
『アレは…犬!?…老人と女?…いや…侍です!!二人の侍です!!」
定春は二人を乗せてパトカーを軽々と飛び越えて地面に着地する
銀「わりーな、茜。今回はお前の依頼は受けられねー。なんせここに来たのは俺の意志だからな」
茜「別に、私は金払わずにここに来れたから逆に好都合だが?」
涼しい顔で返す茜に銀時は振り返らずに言う
銀「茜……ありがとよ」
茜は何も喋らない代わりに鞘から刀を抜く
沖「旦那ァァ!!茜さん!!」
近「アイツら!死ぬつもりか!?」
銀時も木刀を構え定春に言う
銀「定春、散歩の時間だ。
____いくぜェェェ!!」
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作者名:あかお | 作成日時:2020年5月27日 23時