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残された土方と茜は呆然と立ち尽くす
長い沈黙の後、土方が口を開く

土「珍しーな。テメーがとっつぁん側につかねェなんて」

茜は呆れた顔で遊園地を見つめる

茜「松平(アレ)はただの親バカだろ。それに栗子ちゃんが絡んでいる件なら私は栗子ちゃんの味方だ」

土「どーすんだよ。総悟までとっつぁん側についちまった。長官補佐さんよォ、どーにかしてくれや」

茜「心配するな。遺体はバラして川に沈める」

土「そこじゃねーよ!!」

茜「でもまァ、人の恋路に手ェ出すなんて野暮だろう。__行くぞ。」

茜は腕を組み遊園地へと歩いていく

土方もため息をつき茜について行った



松平達は栗子と楽しんでいる彼氏に狙いを定めようと銃を構える


松「野郎…やりやがるなこれを選ぶたァ。馬が上下に動くもんだから狙いが定まらねェ。なんか気持ち悪くなってきた」

近「オイそれよりいつになったらコレ奴らに追いつけるんだ。距離が一向に縮まらねーぞ」

土「縮まるかァァ!!これメリーゴーランドだぞ!!」

メリーゴーランドに乗った三人に土方は馬車からツッコむ
土方の隣に座った茜は足を組みながら松平に話しかける

茜「松平、要はあの二人の仲を引き裂けばいいだけの事。軽く彼に殺人の容疑の濡れ衣でもきせましょう」

土「お前どっちの味方だよッ!!」

茜は隣にいる土方を睨みながら

茜「…というか土方(つちかた)、なんで私の隣に座ったんだ?どっか行けよ」

土「いやお前が俺の隣に来たんだろ!!お前がどっか行けよ!」

茜「は?この馬車だってV字前髪ニコチン野郎よりも黒髪美人に座ってほしいに決まってるだろ」

メリーゴーランドが回っている中言い合いを始める土方と茜



土「…ったく…娘の彼氏ごときでなんでこんな目に合わなきゃなんねーんだ」

茜「…そういえば土方(つちかた)は彼女とかいないのか?」

栗子達を見つめながらふと疑問に思ったことを茜は土方に問う

土「あァ?ンなもんいねーよ」

ぶっきらぼうに答えた土方を面白そうに見つめる茜

するとニヤリと笑い

茜「作らないのか?」

土「作らねーよ。こんな警察(しごと)やってる以上作る気なんか起きねー。…お前はどうなんだよ?」

土方は煙草を咥えながら茜に問いかける
しかし、茜はその質問には答えず

茜「_____弱みになると思ってるのか?」

どこか遠くを見つめながら土方に聞き返す茜

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作者名:あかお | 作成日時:2020年5月27日 23時

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