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第114話 ページ29

酒を飲みまくり、空になった瓶だけが地面に転がっていた。
すっかり出来上がった銀時と坂本は放置。
バカは風邪引かないからこのまま外で寝かせておいてもいいくらいだ。

桂と他の者たちで寝始めた仲間を担いで、適当に部屋に転がす。


Aは皆が食べ終わった食器を片していた。
隣に誰かが来る気配がした。


横を向くと、高杉が居た。

袖を腕まくりしてAの手から皿を奪い取り、洗い出す

「え、晋助。休んでなよ、それか小太郎の手伝い…」


「残りは銀時と辰馬(バカ共)だけだ。アイツらはあのままでいいだろ」

「でも、あと少しで終わるし、晋助も寝た方が…」

晋助の手から皿を奪い返そうとすると、手を掴まれた。

高杉よりも一回り小さな手
Aの手は冷たい水のせいで赤くなっていた。
所々あかぎれもある。

突然のことに、顔を赤らめるA

「え、ちょ…晋助?」


「…痛いか」

「え、いや大丈夫。って…大丈夫だってばー!」

大丈夫と言ったのにAを完全に無視して皿を洗い続ける高杉
洗った皿をAに渡す

「皿でも拭いてろ」

どうやら皿洗いは譲ってくれないらしい。

「ありがと、晋助」

お言葉に甘えて、布巾を持ってきて晋助が洗い終わった皿を拭く


拭き終わった食器をしまうため食器棚を開けた。



使われず、食器棚にしまわれたままの数十枚の皿

今まで失った仲間の数を表している。

今日もここに置かれるままの皿が増えるんじゃないかと不安になったが、今日は一枚も減らなかった。

嬉しかった。皆、今日はすごく笑っていた。
____これが毎日続けばいいのに。




「…今度の戦も、また全員で帰って来て」

消え入りそうな声で呟く。
約束できないこととは分かっていた。


「………。」

高杉は何も答えなかった。

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かの(プロフ) - 了解です!続編楽しみに待ってます!! (2021年8月25日 0時) (レス) id: ee87e6c279 (このIDを非表示/違反報告)
あかお(プロフ) - かのさん» すいません(汗)まだ一話もできてないので、まとめて更新する際、パスワード解除して一般公開する予定なのでもう少し待ってくれると嬉しいです!ここまで読んでくれてありがとうございます! (2021年8月19日 18時) (レス) id: 44a4940930 (このIDを非表示/違反報告)
かの(プロフ) - 続編はどうやったら見れますか? (2021年8月19日 17時) (レス) id: ee87e6c279 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あかお | 作成日時:2021年3月3日 19時

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