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「ふーわーこーー！」
駅で。大きな声が響く。
驚いて、いろんな人が永瀬さんの方を見た。
『声おっきいです』
「あーすまんすまん」
両手をパチリと合わせた永瀬さん。
その隣に、にこりと笑う男性がいる。
「あ、これはジン」
「これって言うなよ！先輩だぞ？」
『……先輩？』
「そそ！前に言ったやん？お節介な先輩」
『……あ！』
そういえば、そんな話をした気がする。
「おい！」
パシっと、永瀬さんを叩いたその人。
イケメンの友達はイケメンって、
本当にある話なんだなと、
そんなことを考えていた。
「ジンな、一条社長の娘って聞いたら、会いたいーって着いてきたんよ」
「初めまして。神宮寺勇太です」
『……ゆうた？』
「え？」
『あっ、いや、何でもないです』
ゆうた という名前を聞き、
無意識に反応してしまった。
……優太、今なにしてるかな
謝った方がいいのかなあ。
「…一条さん」
神宮寺さんが、ふっと笑った。
「さっき廉も言ってたけどさ、
俺 お節介な奴だけどよろしくね」
『…はい』
じっと、見つめられて違和感を感じる。
この人に見つめられるのは苦手かもしれない。
全てを見透かされているような気がして、
息が詰まりそうだ。
「なーまだなん？
自己紹介いるー？腹減ったー」
この空間に飽きたのか、
永瀬さんが顔をしかめた。
「悪かったって。じゃ、いこーぜ」
神宮寺さんがそう言って、歩き出した。
その後ろ姿を見つめていると、
「ふわこ、行くぞー」
永瀬さんがぽんっと私の頭を叩いた。
永瀬さんが運転席に、
私と神宮寺さんが後部座席に座った。
なんで俺が運転やねん、ジンがしてくださいよー
なんて、ぐちぐち言いながらも
運転してくれる永瀬さん。
『神宮寺さんは、永瀬さんの家によく行かれるんですか？』
「そうだね、結構行くよ」
『そうなんですね！』
「一条さんと廉はどうやって知り合ったの？」
『お父さんの会社で、永瀬さんが迷子になってたんですよ』
「ちょっと迷っただけやん！迷子ちゃうわ！クソガキ」
私が話すと、すぐ突っ込んでくる永瀬さん。
その様子を見て 神宮寺さんがははっと笑った。
「すごい仲良さげだよな」
車内が暗くて、神宮寺さんの表情はよく分からない。
「まあ、せやな。
俺、Aって名前と縁があるんかもな！」
でもその刹那、神宮寺さんの顔付きがガラリと変わった気がした。
「一条さん……Aっていうの？」
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林檎(プロフ) - はじめまして！最初にこの作品を見つけて呼んだ時は月光インセストを読んでいない状態でしたが、月光インセストを読んでからこちらを見るとより一層切なくて面白かったです！本当に大好きです！更新無理のない程度にお待ちしております！！ (2020年11月3日 15時) (
レス) id: 96ebd3d640 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 月光インセストもこの作品もすごく好きです！主人公はどんな人なんだろうって、きっとすごく魅了的なんだろうなと思うし、主人公以外を女だと思ってないって言い切れちゃう廉くんもめちゃくちゃカッコいいって思いました！紫耀くんにも幸せになってほしいです (2019年8月17日 21時) (レス) id: cc08c80ce0 (このIDを非表示/違反報告)
みにれお(プロフ) - 続きがすごく気になります！ぜひ更新してください！！！ (2019年8月13日 17時) (レス) id: 17710468a0 (このIDを非表示/違反報告)
詩織(プロフ) - 続きが気になります！更新お願いします！m(_ _)m (2019年1月12日 0時) (レス) id: 2bc913fedf (このIDを非表示/違反報告)
Mt.Wind Bell(プロフ) - 更新楽しみに待ってます( ´ ` ) (2018年12月15日 8時) (レス) id: 4eba5a31cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：C-N | 作成日時：2017年2月5日 1時
