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「最近のA、迷走してるみたいだから。
受験に集中してもらうためには、ちょっと早いけど恋愛モードに入ってもいいかなって。」
ねえ…。
何でそんなに余裕たっぷりな顔で、そういうこと言うわけ?
こういう時ってドキドキするもんなんじゃなかった?
あんまり悔しいから不意打ちで、北斗の胸に手のひらを当ててみる。
ドキドキしてるのか、確認したくて。
さすがに驚いたのか、北斗は少しだけ後ずさったから、その隙に逆に北斗を追い詰めて。
そのままもう一度、北斗の胸に手の平を押し当ててみた。
…手のひらじゃ、わかりづらいんだけど。
だからそのまま北斗の胸に、ダイレクトに耳を付けてみる。
…やば。
心臓、すごい速さなんだけど。
やっぱり北斗だって、ドキドキしてたんじゃん。
それがあまりにうれしくて、そのまま北斗の胸から顔を上げようとしたら、
後頭部をそのまま胸に押し付けられるようにして、抱き竦められた。
「…バレた?」
って、少しだけ恥ずかしそうな声が頭の上から聞こえてくる。
押し当てられた胸からは、まだ北斗の心臓のドキドキが聞こえてきて、それだけで体中がほわほわと暖かくなっていく。
「今、Aに顔を見られたくないから。
しばらくこうしてて。」
「嫌だ、見たい。」
「だめ。
言うこと聞けって。」
後頭部を押さえる手と、腰に回された手がさっきより強くなって、それに比例して私の気持ちはどんどん満ち足りていく。
北斗っていつもクールな感じで、感情を表に出さないのに。
たぶん今の北斗はきっと、顔が赤くなってるはず。
…可愛い。
尚更そんな顔、見たいんだけど。
だから、改めてきちんと聞いてあげるね。
「北斗、私のこと好き?」
って、北斗の腕の中から。
しばらくの沈黙のあと、
「…好きに決まってんじゃん。」
そう、拗ねたような北斗の声が聞こえてきて、自然と私の顔はほころぶ。
今日は、私の勝ちだね。
いつも負けてばっかだけど。
「じゃあ、付き合ってあげてもいいよ。」
そう言ってやれば、北斗は、
「調子にのんな、バカ。」
って、後頭部をペチンと叩いた。
「ひどくない?叩くなんて。」
その隙に顔を上げたら、再起動の終わった北斗はいつものクールな顔に戻っていて、
そのままそっと、私の頬に唇を乗せた。
ほんの、一瞬だけだけど。
だけど、まだ耳が赤いよ。
ほんとは、まだドキドキしてるくせに。
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わかめ(プロフ) - き之いさん» コメントありがとうございます。はい、キスマイで書いてます(/ω\)書き方そっくりでしたかwwキスマイの方からもこちらに行けるようにしてるんで、とっくにバレてると思ってました。こちらも向こうも、どうぞよろしくお願いしますm(__)m (2019年4月28日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
き之い(プロフ) - もしかしてなのですが別垢でキスマイのお話書かれていますか?書き方がそっくりでずっと引っかかってました!私もキスマイとストの掛け持ちなので嬉しいです(^^) (2019年4月28日 21時) (レス) id: 94026d8f4b (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ふまほくさん» そう言っていただけて嬉しいです。かなり更新遅めですが、どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年4月28日 10時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 雄也Loveさん» コメントありがとうございますm(_ _)m更新遅めのため、のんびりお付き合いいただければうれしいです! (2019年4月28日 10時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
ふまほく - こんなに更新が待ち遠しいお話は、初めてです! これからも頑張ってください! (2019年2月3日 17時) (レス) id: 6cf9c86b0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかめん x他1人 | 作成日時:2017年12月12日 23時