チョコミントフラペチーノ クリーム多め

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だけど北斗は別段意識してるわけでもなく、ＰＣの画面に釘付け。

「先に俺のを見ていい？」

ようやく私の腰に回した腕を引き抜くと、北斗は素早く自分の受験番号を打ち込む。

今回の合格判定模試はＢ大を第一志望にしてるから、もうＡ大に行く気になってる私には関係ないんだけど。

「Ａだった。」

表情ひとつ変えずに、チラリと私を見て、

「Aの受験番号は？」

と、手を差し出してくる。

受験票を渡せば、素早くそれを打ち込んで、再び画面を覗き込んだ、








「Ｂだって。
前より上がったじゃん。」

北斗は微笑んでくれるけど、私は内心、あんまりうれしくなかった。

Ｂ大でようやくＢ判定ってことは、Ａ大なんてかなり難しいってことじゃん！

なんかもう…、どうしていいのかわかんなくなってきた。

北斗と離れたいとか思いながらも、こうやって狭い場所でくっついて座ってるこの状況に満足してたり。

「A、頑張ったじゃん。」

なぜか私より喜んでる北斗は、私の頭を遠慮なしにぐりぐりと撫でる。

それがなんだか嫌で、その手を払いのけた。

触られるのが嫌なんじゃないよ。

そういう北斗の行為に、いちいちドキドキするのがもう嫌なんだ。









そんな私の態度にも、いちいち北斗は動じない。

「昨日の話の続きだけど。」

そう言いながら北斗は、ゆっくり顔を近づけてくる。

「俺は、進んじゃっていいわけ？」

「…進むって？」

あんまり近づいてくるから、思わず後ずさりしたくなるけど、

背中はすっかり壁に阻まれてるし、腰は北斗にホールドされてて、身動きが取れない。

「俺、今まで自制してきたわけ。
大人になるまで、Aとは恋愛モードになるのはやめようって。」

「…うん。」

「AがＯＫを出してくれたら、俺、このまま進んじゃうけど？」

とうとう吐息がかかるくらいの距離に到達した唇は、あと少し私が動いたら触れるくらい。









「ＯＫって何の？」

ほんとはわかってるよ？

付き合うとか、そういうのだよね？

でもなんか、まだ気持ちがモヤモヤしてるんだ。

今までずっと拒んできたくせに、何で急にそんなこと言い出すかな、って。

北斗が私に恋愛感情があるのかどうかも、まだ定かじゃないし。

そんな状態で、ＯＫなんて簡単に出すわけないじゃん。

「何で今、そんなこと言うかな…。」

至近距離の北斗と目が合わせられなくて、不自然に視線を床に落としたまま、そんな悪あがきを言ってみた。

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