二時間目 ページ3
みんなが絶叫した瞬間、普通に教室の明かりがついた。
顔を上げると、得意気に微笑む女子生徒…もとい、隣のクラスのトト子ちゃん。
「えへへー、ビックリした?」
「と、トト子ちゃん!!」
おそ松君が安心したようにため息をつく。
「自分のクラスの片付けが終わったから来てみたんだけど、なーんかトト子抜きで面白そうな話してたから、ついつい驚かせたくなっちゃって!」
「ビックリさせないでよ、もー」
私が軽く頬を膨らませると、隣に座っていたにゃーちゃんも、うんうんと頷く。
「っていうか、まだ片付いてないの?それこそ先生来ちゃうよ?」
「あー、だから、今日は帰って明日やろうと思って」
あはは、と、おそ松君が頭を掻きながら弁解する。
「このまま明日も文化祭が出来そうだな」
カラ松君がそういうと、十四松君が確かに!と同意。
「…明日、か」
私が小さく呟くと、みんなの視線が集中する。
「何?どーしたの?」
「ああ、トト子ちゃんは隣のクラスだから知らないよね。……Aちゃん、連休を挟んで転校しちゃうんだ」
チョロ松君がトト子ちゃんに説明する。
「…うん。今日が最後の登校日だったの」
寂しさをこらえながら、私も言う。
「…Aさん、いなくのなるの寂しいね」
「……」
あつしくんが言うと、一松君が俯く。
「怪談も今日で聞き納めかー…」
おそ松君が伸びをしながら言った。
その言葉で、私はあることを思い出す。
「ねえ、帰る前に、みんなでやりたいことがあるの!」
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作者名:RAN丸 | 作成日時:2017年3月21日 13時