[忍たま] 室町の暗殺者 2

月光鬼　29 ページ3

玄関口では低学年の忍たま達が一人の男性を取り囲んでいた、男性は額にしわを寄せながら若干迷惑そうに忍たま達をあしらっていた、 と、そこに土井先生が駆けつけ群がっていた忍たま達を解散させる。




土[すまない、利吉君大丈夫だったかい？]




利[ええ、毎度のことですので、もう慣れましたよ…… それはそうと、父は？]




土[ああ、山田先生なら今用事で出掛けていてね、そろそろ帰ってくる頃だと思うから、中で待っているといいよ。]




利[では、お言葉に甘えて…。]




タカ[おーい、利吉さーん！]




利[あれ？君は確か髪結いの………。]




タカ[斎藤タカ丸です。 (人１)ちゃん、こちらが山田利吉さんだよ！]





紹介された彼は、過去に手を合わせたあの山田利吉以外の何者でもなかった。







利[ん？君って女性…だよね？何故忍たま長屋に？]




土[彼女は編入生なんだが、この学園に彼女と同じ学園のくのたまがいないから、特別に忍たまの方へ編入したんだ、というのが建前だが、言ってしまえば学園長の突然の思いつきさ……。]




利[ああ、なるほど。]





貴[あ、五年い組に編入した朝霧(人１)です、よろしくお願いします。利吉さん！]




利[山田伝蔵の息子の山田利吉、よろしくね。]





そう自己紹介をされ握手のために手を差し出された、怪しまれぬようにそれに答えこちらも手を差し出す。




利[ねえ、(人１)ちゃん…]



握手をしたまま声をかけられる。



貴[(人１)でいいですよ！なんですか？]




利[君、 …どこかで会ったことあるかい？… ]









……さすが一流忍者、こんなにも早く感づくとは…この私でも、一気に血の気が引くのを感じた…………。

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