滑稽ないのち【ヒロアカ】 (ページ3)

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2話ページ3

【貴女side】

『壊理ただいま』

壊理「…！お姉ちゃん!!」

壊理、組長さんの実の孫。私にとっては妹の様な存在。

そして、お兄ちゃんが実行する"計画"の核。

『良い子にしてた？』

壊理「うん」

『ならよかった、しばらく私が壊理のお世話するから。よろしくね？』

壊理「ほんと…?!…それじゃぁ、前の人は？」

『えっと、ちょっと他の用事が…ね？』

壊理「……」

何とか誤魔化そうとしたが、きっとこの子は気付いているだろう。

『あ、包帯取れかけてる、巻き直してあげるよ』

壊理の腕は切り傷が目立つ、実験で付いた傷だ。

その傷を見る度に、少し懐かしい気持ちになる。

壊理「お姉ちゃん、怪我してるよ…？」

『大丈夫よ、こんなの痛くも痒くもないわ』

少しでも外を歩けば、ヴィランの子供だと言われ石を投げられる。
まぁ、こんな事慣れっこだ。いつもの事として流せばいい。

『(いずれその石を投げ返してやるんだから)』

そんな他愛もない話をしたら、その後はあやとりや壊理の好む本を読んだ。

壊理「ねぇ、お姉ちゃん」

壊理「…その、いつになったら痛いの終わるの…？」

『……』

壊理「もう、やりたくないの…痛いのは嫌なの…」

『いいじゃない…アナタは…』

『いるだけでお兄ちゃんの、組の役に立てて…』

無条件に、組長さん達に愛されて。

壊理「…？」

『どんなに頑張っても手に入らないモノを、アナタは持っているのに…』

これ以上何を望むのよ