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Aside






とある日、唐突にそれは起こった。



萌「……うわ、あんたまだ居たの?早く出て行きなさいよ。あんたって、居るだけで邪魔なの。誰もあんたが居ることなんて望んで無いんだから」



今日も今日とて戯れ言を並べる自称ヒロイン。



この程度の戯れ言、いつもの少女なら鼻で笑って正論を食らわせて終わりなのだが、今回は違った。



……実は、少女は気づいていないようだがつい先日からエスカレートし始めた嫌がらせ、それのせいで少女の中に大量のストレスがたまって居たのだ。


そして今、それが爆発した。



『だから、何?』




少女の口から発せられたのは、ド低音。



ただ淡々と、そして冷ややかに発せられた、なんの感情も感じられない言葉。



「……何よその態度」



不機嫌な声をを上げた萌奈に向き合い、少女は口を開いた。



『何?別にいいでしょ、私があんたにどんな態度をとろうと。それとも何?自分がお姫様だと思ってるから、私にもちやほやされないと気が済まないの?うわぁ、イタァ……』



ふっ、と鼻で笑った少女に答えるように、何かが切れる音がした。



「…………っ!うるっさいわよ!!!」
 


色々なことが萌奈の逆鱗に触れたのだろう、気づいた時には萌奈の腕が大きく振り上げられていた。



マズイ、と思ったときにはもう遅い。


痛みと共に、少女の真っ白な右頬に手のひらの形をした赤い跡がついた。



『いっ………!!』



痛みで顔を歪めた少女を見て、萌奈は愉快そうな笑みを浮かべた。


萌「はっ、私のことをバカにするからよ!てか、私よりあんたの方が気持ち悪いわよ!!ずっと2次元のブスにキャーキャー言って、意味が分からない!!あんな奴のどこがいいのよ!!」



その言葉に、今度は少女が手をあげる番だった。


乾いた音と共に、萌奈の頬に赤い跡が残る。



萌「いっ……た…!」



『っふざけんな!!!お前が凛月君の何を知ってんだよ!!お前みたいな奴が軽々しく口にするな!凛月君がけがれる!』



萌「……ひっく、ぐすっ……、Aちゃん、酷い……っ!いきなり叩くなんて……!」


『…うわ、気持ち悪……』


自分が先に叩いた癖に、叩かれた瞬間泣き出す萌奈に控えめに言って吐き気がした。


そして、こんな人目に触れるかもしれないところでひっ叩くべきではなかった、と強く思った。



「萌奈!大丈夫か!?」


「おいお前!何してんだよ!」




『うっわだるぅ……』

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サクラ(プロフ) - しゅーくりーむ。さん» 返信が遅くなってしまい申し訳ありません!なんと……!!!あの問題に正解できるとは、もしや貴方様は天才であらせられますか!?あんスタあんガル、共に尊いの極みでございます。面白いと言って貰えてとっても嬉しいです(*>ᴗ<*)さぁ一緒に!Amazing…☆ (3月13日 20時) (レス) id: ea0cda33d2 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 猫愛りあさん» 返信が遅くなってしまい申し訳ありません!はい!!!凛月くんのことが大好きな限界オタクの皆様は、みんな等しく夢主ちゃんでございます!!いいですよね、凛月くん。 (3月13日 20時) (レス) id: ea0cda33d2 (このIDを非表示/違反報告)
しゅーくりーむ。 - パーリラ…って……バ◯ラの歌!?作者様、有難うごぜぇやす!おかげであんスタ、あんガルの尊さを知りました。私は日々樹渉が好きです!すごく面白くて、ニヤけながら見てました。 (2月5日 15時) (レス) @page40 id: e51a54572c (このIDを非表示/違反報告)
猫愛りあ - ちょっちょっと待って下さい?凛月大好き限界オタクって…僕の事じゃないですかッ((殴 (2月3日 23時) (レス) @page3 id: 02dbe6c294 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 応援ありがとうございます! 今までは作者の私情で更新ができていませんでしたが、私情の方がだいぶ落ち着いてきたので、これからは相変わらず遅いかもしれませんが、頑張ってなるべく早く更新するようにしていきたいと思っています🙇🏻‍♀️ (1月30日 21時) (レス) id: 108971912c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクラ | 作成日時:2023年6月3日 14時

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