限界オタクＶＳ自称ヒロイン

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Aside

　

『やぁやぁ男子ども。大天使A様からスポドリとタオルのお届けで〜す』



潔「お、A。ありがとな」



蜂「ありがとA〜！」



千「せんきゅ、」



『いーえー』





『……あれ、千切くん今日は髪結んでないんだね』



千「あぁ、部屋にゴム忘れてさ」



『なるほど。私ゴム持ってるけどいる？』



千「いいのか？」



『もっちろん！未使用だから安心して使って！』



千「あぁ、ありがとな」








潔「……なぁA、さっきから気になってたんだけどさ、」



『ん？なーに？』



潔「その服、何……？」



蜂「あ、それ俺も気になってた！」



『この服？別に何もおかしくなくない？ただでかでかとIlove凛月って書いてあるだけだよ？』




潔「いやいやいやいや、どこに売ってんだよそんなTシャツ！」



『オーダーメイド』



蜂「オーダーメイドでそれ作らせるって……」



『あ、もしかしている？でもごめんこれあと30枚しかないからあげられないわ』



蜂「30！？」



潔「十分あげられるだろ……。いや要らないけども」









千「…よしできた」



『あ、できた？』



千「あぁ。………なぁA、もう一個ゴム持ってねぇ？」



『あるよー。まだいる？』



千「いや、俺はいい。A、そこ座って」



『はーい』





少女が千切に髪を結んでもらっている間に、部屋の隅っこでは蜂楽と潔による会議が行われていた。


さながらすみっコぐ○しのようである。



蜂「ねぇ潔、Aって普段は女子力皆無な癖に、何であんなにゴム持ってるんだろうね」


潔「確かにな」


蜂「しかも未使用って言ってたよ？」



潔「………あ、分かった。きっと、ティッシュ配りのゴム版の人がいるんだよ」



蜂「あー！なるほどね！確かにああいうのってポケットに入れたままになりがちだもんね！」



『おいそこ！聞こえてんぞ！！』



恐るべし少女の地獄耳。







千「ん、完成」



『わぁっ！千切くんとおそろいだ！ありがと千切くん！』



千切「喜んでもらえたなら何より」



蜂「……うん、千切んがすごいのは分かるんだけどさ、」



潔「……なんか、」



千「……あぁ、」



全「服と髪が合ってない……」



Ilove凛月くんTシャツともはやプロの千切が結った髪は、まさにアンバランスの極みである。



が、しかし、それでも少女の真似をして同じ髪型にした萌奈より圧倒的に可愛くなってしまうのであった。さすが。

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