独りの少年と五年生。

(２) ページ37

雑渡「人って…君が保護してる、あの少年に関する事？
　 例えば、仲間を探してるとか」


よく分かったな。


雑渡「これでも忍び隊の組頭だから。
　 君の事ぐらい、すぐ分かるよ」



確か南蛮語で、人の事を嗅ぎ回る奴をすとーかーって言うらしい。




A「…それについては深掘りしませんけど。
　 何か、知ってるんですか？」


雑渡「知ってる。むしろ、関わりを持っているくらいだよ」

A「じゃあ」


雑渡「でも、タダでは教えない」



は？キレそう。



雑渡「うーん、そうだなぁ。君が私たちの訓練場に来て、
　 ちょっと組み手に付き合ってくれたら良いよ。教えてあげる」


A「訓練場？」


雑渡「見た方が早いよ。
　 どうする。来る？来ない？」


A「……行きます」


雑渡「うん、そう来ないと。
　 早速だけど案内するよ。着いてきて」


言うが早いが、雑渡さんは物凄いスピードで木の上を飛んでいった。

俺も負けじと追いかける。



…なんかあれだな。この前の逆だわ。
鬼ごっこしたやつ。






そんな事を考えて、息が切れてきた頃に。


俺はタソガレドキ忍者隊の、訓練場に着いていた。

訓練場にて　(１)→←不審者、再び(１)

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