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255話 ページ5

診療(しんりょう)所の中は質素(しっそ)なつくりだった。



 装飾(そうしょく)が無いためか、とても掃除(そうじ)しやすそうだ。


 実際(じっさい)、十分に行き届いている。



A「(洗濯(せんたく)場の隣だし、衛生(えいせい)的にも良い。)」


 ただし、薬の匂いがしない。


 A的にはそこは難点(なんてん)だが、その代わりに酒精(アルコール)のような香りがする。


猫猫(マオマオ)「(おお、消毒が行き届いている。あんなやぶしかいない後宮だから、病気でも流行らないか心配だったがこんな所があったとは、、)」


愛藍(アイラン)「じゃあ、明日には帰るって伝えておいて?」


A「分かりました。」


 愛藍(アイラン)は女官から木札をもらうと、札の番号の部屋に向かった。


 Aと猫猫(マオマオ)は診療所の中を見て回りたかったが、女官に洗濯を手伝うかと言われ帰ることにした。


 母気質を持つものには勝てない。


 診療所の女官には数名いたが、どれも年嵩(としかさ)のいった者ばかりであった。


 後宮という場所なだけあって、三十路(みそじ)になる前に通常は(ひま)をだされる。

 三十路(みそじ)をこえても残れるのは、宮館長(きゅうかんちょう)のような位が高い者や妃の側仕え侍女といった者ばかりだ。

 ということはきっと、手()れているし後宮に必要な人材と判断されたので残っているのであろう。


猫猫(マオマオ)「薬の匂いが全くしなかった。酒精(アルコール)の匂いはぷんぷんしてたのに。」


A「ああ、それぶっ!!」


 Aは誰かとぶつかった。

 猫猫(マオマオ)はげっという表情でAがぶつかった人物を見ている。

 そう、(うるわ)しき主だ。



壬氏(ジンシ)「よそ見をしていると怪我(けが)するぞ」


A「すみません」


 痛かったと(はな)をなでるA。

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しずく(プロフ) - わー!、!!めちゃくちゃ面白いです( ; ; )更新楽しみにしてます(T_T) (2月19日 22時) (レス) @page35 id: 4b943a174f (このIDを非表示/違反報告)
xxximmmmmxxx(プロフ) - 次楽しみに待ってます!! (2月6日 1時) (レス) id: 0c1ea22a5d (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 次話楽しみに待っています! (12月23日 7時) (レス) id: 2687dfcef7 (このIDを非表示/違反報告)
トルテ(プロフ) - この作品更新されるの毎日待ってます。更新頑張ってください! (12月19日 21時) (レス) id: 7cb7ad9413 (このIDを非表示/違反報告)
華夏(プロフ) - この作品大好きです!これからも更新頑張って下さい! (12月16日 15時) (レス) id: 4daddb2be0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みみ | 作成日時:2023年11月26日 21時

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