ライアー 【Sho】

Liar 24 佐藤side ページ24

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「聞いた？廉くん奇跡的に助かったんだって

退院したら警察行くらしいよ」




「あすみもでしょ…？

何かに怯えてるらしくて家から出られないんだって…」





「高梨さん…本当可哀想」








「でもさ、結局平野くんてさ






どこに行ったんだろうね…」









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やっぱりここにいた









噂通り、桜の木の下に来てみると薬指に指輪を付け、幸せそうに微笑む高梨さんがいた









「やっぱり君だったんだね、平野の……


弟の好きな子は」







俺がそう言うと彼女は驚くように振り返った









「三年前に離婚してさ、俺は父方についたから一緒に住んでなかったんだ


でもよく彼奴に勉強教えたりしてたよ





紫耀が行方不明になる前日も……」









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「満点！？」








紫耀の学力テストの結果を見て声を上げた









全教科100点




ここまで来ると弟が怖くなるぞ









「お前どんだけ頭いいんだよ、

欠点とか一つくらい作れよな

完璧過ぎると女子にモテないぞー」









「……いいよ別に

たった一人いれば十分だろ」









その時彼奴は儚い目で大切そうにきっと彼女に渡すための指輪を見ていた









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「将来の夢でも見つけたような顔してた

初めて見たよ、あんな嬉しそうな顔」









俺がそう言うと彼女は静かに泣き出した







"紫耀…っ、"と小さく呟きながら









「彼奴が行方不明になって、どうしてもこの学校に来たかったんだ

一人一人、君たちの反応を見てた

……騙すようなことしてごめんな」









彼女に向かって深々と頭を下げた




もちろん謝罪の意味を込めて









そして俺は頭を上げて真っ直ぐと彼女を見た









「高梨さん









…紫耀はどこにいる？」

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