ライアー 【Sho】

Liar 17 ページ17

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「知ってること全部、教えてよ」









声がする方向を振り向くと、入口に佐藤先生が立っていた









佐藤先生を見た瞬間あすみは一気に後ずさった





まるで、恐ろしいものでも見るような眼差しで









「何で俺を見て怯えるの？

君に何かしたっけ？」







「知らない！私は何も…っ」









明らかに焦ったようにあすみは先生からどんどん距離を置く





そして行き止まりまで辿り着いた時

あすみは悲鳴を上げて準備室の入口へ向かって走っていった









「あすみ！？」









タイミングよく、この場に訪れた雪と奈々があすみを受け止めた








あすみは震えたまま顔を雪の肩に埋めた









「あすみ！？大丈夫！？」









「A…！…と、先生…」








奈々は状況が理解できないまま先生の元へ駆け寄った









「あすみ、何かあったんですか？

すごい怯えてる…」







「…さあ？怖いものでも見たんじゃないかな」









先生がニコッと笑えば奈々ちゃんは何も言わず、雪と一緒にあすみを保健室に連れて行ってしまった









二人きりになった準備室







先生は静かに入口のドアを閉め、ゆっくりと私に近付いた









『…先生は誰なんですか？


……いったい何を知ってるんですか？』









先生の迫ってくる気配を感じる中、私は恐る恐る問いただす









あすみ……





私は…




私たちの関係は＿＿＿









" だめじゃん、

昨日まで体調崩して寝込んでたくせに、"









あの優しさは嘘だったの……？









そう考えると涙が止まらなくなる








私が泣いている中、一歩、一歩とメガネを外しながら先生が近づいてくる









そして私の目の前に来ると目線合わせてかがんだ









「本当、泣き虫だなお前は



そんなに泣いてんだったら連れてってやろうか









楽しい所に」









いつの日か聞いた大好きなあの人のセリフ









驚いて顔上げるとそこにはあの頃の面影を残した






『…紫耀＿＿＿』








存在を確認しようと彼に手を伸ばした時、ガラッとドアが開き誰かが入ってきた

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