虎少年と僕少女

誤解 ページ11

ASide

今まで思っていたことを全てぶちまけてしまった。


口答えするなど許さないって、また殴られる…。




太宰「私は、君を嫌ってなどいない。私はポートマフィアでの仕事をしていただけ。



芥川くんにも君にも強くなって欲しかっただけだ。



ただ、君に誤解を与えてしまったこと、
稽古のやりすぎ、
そう思わせてしまったことは本当に済まない。」




太宰さんが私のことを嫌ってない？


だとしたら…かなり失礼なことを言ってしまった…。





太宰「織田作にも相談をしていたのだよ。」




A「相談？」




太宰「あぁ、どうしたら嫌われている部下に好かれるのかって。

我ながら女々しいなぁ。」





A「織田作さんはなんて言ったんですか？」





太宰「優しくすりゃいいんじゃねぇの？ってさ。

まぁ優しくしようとしても？
私のことを避けて？
合わないようにされていたけどね？」



矢印が3つほど刺さったぞいま。






太宰「さてと、誤解は解けたかな？

トラウマになるほど苦しめてしまってて済まなかったね。
これから街を守るものとしてよろしく頼むね。」




A「…はい。取り乱してしまってすみませんでした。

ｳｪｯ!?」






太宰「この傷…」


いきなりおでこ触られた。





太宰「これだいぶ前の…傷のあと残っちゃってるね。変色もしてるし。

本当に済まなかったね。痛むかい？」




A「今は平気です。雨になると痛いだけです。もういいです。持ちかけてしまってすみません。

私帰ります。」




太宰「まって。」



ｸﾞｲｯ



A「な、なんですか？」



ｽｯ



ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ




太宰「さっきの試験、よく出来ました。入社試験合格だ。」





A「え、あ、ありがとうございます。」

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