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3ー4 ページ29






「こんにちは、Aさん。」


『こんにちは、安室さん。』


車の前で立ち、微笑む安室さんは、シンプルな甚平を着ていた。

和服も似合うんだな、なんて考えていると、安室さんが助手席の扉を開けてくれる。



『…別に自分でも開けられますけど…』


「いいんです、これくらいやらせて下さい。」


その意味を理解出来ず、首を傾げるが、まぁいいやと諦めて車に乗り込んだ。

しばらく進むと、パーキングで車を停めて神社まで歩く。


からんからん。と鳴る下駄の音が心地良い。


「やっぱりいいですね。僕こういう日本らしいものが好きなんです」


『へぇ…じゃあ富士山とか好きそうですね』


「はい。というか、日本が大好きです」


見た目日本人らしくないのにな。と思ったが、なんだか言っていけないような気がして黙っておく。

神社の中は人で溢れかえっていた。




『わぁ…』


「(目が輝いてる可愛い…)」



ふと、後ろから視線を感じて振り返る。

しかし、周りには誰もいない…というのは語弊があるが、怪しい人物は誰もいない。


気のせいか。と、その考えを振り切った。


『あ、安室さん。チョコバナナ買ってきていいですか?』


「もちろん。あ、じゃんけんのタイプですね。」


『そうです。…すいません、お願いします。』


300円を渡して、お兄さんとジャンケンをする。

私がグーを出すとお兄さんはチョキで、勝つことが出来た。


「おっ!おめでとう!じゃあ2つ選んでな!」


『ありがとうございます。』


そう言って私は、水色のやつと普通のやつを手に取り、普通のチョコの方をくわえる。

そして、安室さんの口元に水色のやつを近づけた。


『はい、どうぞ。』


「!…いいんですか?」



『はい』と頷くと、「ありがとうございます」と安室さんは笑い、受け取ってくれた。



「では、Aさんにこちらを。」


『…いつ買ったんです?』


「つい先程」



にっこりと笑いながら、私に某ハムスターのキャラクターのお面を差し出す安室さん。



『…アム太郎?』



なんとなく思い浮かんだ事を呟けば、安室さんにアム太…ハムスターのお面で叩かれた。





「…。」

3ー5→←3ー3



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佐倉優衣(プロフ) - ゆいさん» あ、本当ですね!申し訳ありません!ご指摘ありがとうございます! (2018年6月3日 15時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 助っ席ではなく、助手席では? (2018年6月3日 14時) (レス) id: a6574a601a (このIDを非表示/違反報告)
佐倉優衣(プロフ) - ユキナさん» 続きを考えて頂けるほど、深く考えて頂きありがとうございます!そうですね、入れたいとは思ってます( *´ ∀ `) (2018年5月28日 23時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - 次の話辺り、戦闘が開始されますね…太宰VS中也…安室さんも恋沙汰には入るかもなぁ♪ (2018年5月28日 23時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉優衣(プロフ) - アオさん» ありがとうございます!!頑張ります!(ノ´∀`*) (2018年5月28日 17時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐倉優衣 | 作成日時:2018年5月24日 15時

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