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向かおうとした時、別の宿泊客がきた。
「もー…朝からこんなに飲むからよ」
「まぁ、勇太は酒好きだからな…」
「はぁ…っ…部屋に連れてくわね」
「ふふ、いってらっしゃーい」
少し丸い男の人、長袖の女の人、茶髪の女の人、酔いつぶれたであろう男性が1人。
長袖の女の人は男の人を半ば引きずるようにエレベーターに乗り込んだ。
ただの客だとは思うが、やけにその4人組が気になってしまった。
しかし、もう蘭たちはいなかったため、慌ててコナンくんと共に追いかけた。
女子は305号室、男子は306号室と別れているようで、コナンくんと別れた。
『ん、ごめん遅くなった』
「あ、Aお姉さん来た!」
「今ね、この部屋綺麗って話してたの!」
歩美ちゃんと蘭が嬉しそうに、周りをキョロキョロとする。
可愛いな、なんて思いながら、『そうだな』と返す。
『!…この花、綺麗』
「本当ね。花瓶もシンプルで素敵」
部屋に飾ってある花瓶に刺さる花はガーベラで、赤、黄色、桃色と鮮やかだ。
花に、そっと触れてみた。
その瞬間
『っ!!』
悪寒がした。
背中を駆け巡る、気持ち悪い感覚。
「…Aさん?どうしたの?」
『…悪ぃ哀ちゃん。なんでもないよ。』
心配そうに覗き込んでくる彼女の頭を優しく撫でた。
哀ちゃんは、一瞬目を見開いて、目を伏せた。
『…哀ちゃん?』
「…いえ。私には姉がいて…今はもう、亡くなったのだけど…その姉を思い出してしまって。」
そういう哀ちゃんの表情は、寂しいのもあるだろうが、また違う何かも感じた。
しかしそれには気づかないことにして、彼女の頭をまた優しく撫でた。
『…なら、君さえよければ私を姉と思えばいい。君みたいな妹がいれば、可愛がるだろうからな』
そういって微笑めば、彼女も笑ってくれた。
「えぇ、そうさせて貰うわ」
「あー!哀ちゃんずるーい!歩美も撫でてー!」
『あぁ、いいよ。』
優しく撫でれば、歩美ちゃんは嬉しそうに笑った。
それを見てか園子が
「あんた本当に子供好きよねぇ」
というので
『あぁ、可愛いし癒されるからな』
頬を緩ませながら言った。
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佐倉優衣(プロフ) - ゆいさん» あ、本当ですね!申し訳ありません!ご指摘ありがとうございます! (2018年6月3日 15時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 助っ席ではなく、助手席では? (2018年6月3日 14時) (レス) id: a6574a601a (このIDを非表示/違反報告)
佐倉優衣(プロフ) - ユキナさん» 続きを考えて頂けるほど、深く考えて頂きありがとうございます!そうですね、入れたいとは思ってます( *´ ∀ `) (2018年5月28日 23時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - 次の話辺り、戦闘が開始されますね…太宰VS中也…安室さんも恋沙汰には入るかもなぁ♪ (2018年5月28日 23時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉優衣(プロフ) - アオさん» ありがとうございます!!頑張ります!(ノ´∀`*) (2018年5月28日 17時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐倉優衣 | 作成日時:2018年5月24日 15時