隣の席の子が勘違いでめっちゃ追い回してくる【夜久衛輔】 (ページ26)

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午前の部が終わり、昼食タイムとなった。

午後は応援合戦や借り物競争など体育祭ぽい種目がたくさんある。

各自好きなところでご飯を食べていると黒尾くんに手招きをされた。

ｸﾛ「ちょっとそこのお嬢さん。やっくんが探してましたよ？」

『そうなの？どこいるかわかる？』

ｸﾛ「多分海と一緒に探して...あ、あれ。」

少し離れたところに海くんとやっくんの姿が見えた。

こちらに気づくと全力で走ってきていた。

ﾔｸ「Aー！ちょっといいか？」

そう言われついていくと、自販機のある中庭まで歩いてきた。

『どうしたの？』

『なんか飲み物買う？』

ﾔｸ「Aは何飲みたい？」

『んー今はいちごオレの気分！』

ﾔｸ「ふーん。」

やっくんはお金を自販機に入れていちごオレのボタンを押していた。

『やっくんもいちごオレにしたんだね〜。』

ﾔｸ「ちげぇよ。ほら、これやる。」

そう言って取り出したいちごオレを押し付けてくる。

『ありがとう。今度は私が奢るね。』

ﾔｸ「おう！」

「本題なんだけど...ハチマキ交換しね？」

『え？ハチマキ？』

「汗かいてて汚いから嫌だったらいいんだけど。」

「てか本当は汗かく前の朝とかに交換しろよって話だよなすまん。」

『待って待って大丈夫だよ！交換しよ。』

慌ててハチマキを引っ込めようとする手を止め、自分のハチマキを渡す。

『私も汗かいちゃってるからなんかごめん。』

ﾔｸ「いやいいって。これで昼からも頑張れるわ！」

「サンキューな！！」

午後の部一発目の応援合戦は早めに招集される。

着替えて団のハチマキを頭に巻く。

もちろんやっくんのを。