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一度、本気で死んでしまおうかと思ったことがあった。
死にたいわけじゃなかった。死ぬのは怖い。
でも、それよりも生きていたくない、という気持ちが強かった。
矛盾しているのは分かっている。でもあの時の私の気持ちを表すなら、これが一番近い。
高校生の頃、私の中で限界が訪れた。今でも覚えている、ビルの屋上から飛び降りようとしていた時。
ありがちだなあ、こんなに呆気なく終わるものなんだ、と最後まで絶望していた。
その時に私の腕を掴んだのがシャオロンだった。
少女漫画のヒーローみたい。今思えばあんな事普通無いよなあ。
引っ張られて、柵の内側まで連れ戻された。そして、そのまま彼の腕の中に閉じ込められてしまった。
「なぁ、一目惚れしてん。死ぬくらいならお前の残りの人生、俺に頂戴。」
吃驚した、なんてレベルじゃなかった。今知り合ったばかり、お互いの名前すら知らない男の子に告白されるなんて思わないだろう。
ましてや、今私は死のうとしていたというのに。
でも何故か分からないけど。私は彼の腕を振り解けなかった。知らない人なのに彼に抱きしめられるのは嫌じゃなかった。
…むしろ心地良い、と思った。彼になら話せる、彼なら信頼出来るかもしれない。
わからないけど直感的にそう思ったんだ。
虐待をうけている、もうしんどい、死にたくないけど生きていたくない、しゃくりあげながら必死に伝えた。
彼は、今までよく一人で頑張った、もう大丈夫、いっぱい泣いたらええ、とそう言ってくれた。抱きしめられるのもこんなに優しくしてもらえるのも初めてで。
そこから私がシャオロンに恋をするまでに時間はかからなかった。
…いや、むしろ私もここでシャオロンに一目惚れしていたのかもしれない。
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みりあ - はー、すぅ、ファー😇 (2022年8月1日 19時) (
レス) @page17 id: c7129416ce (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - 私にもそんな甘酸っぱい青春ありません(ﾆｯｺﾘ)あとこれ面白いです！頑張ってください！ (2021年4月26日 12時) (レス) id: 804ec0cc68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろあ | 作成日時：2021年4月13日 20時
