9,魔法が使えない者 ページ9
【Aside】
「それにしても学園長はどこに行っちゃったのかしら?式の途中で飛び出して行っちゃったけど……」
「職務放棄……………」
「腹でも痛めたんじゃないか?」
学園長は思いっきり扉を開けた。
クロウリー「違いますよ!」
「あ、来た。」
クロウリー「まったくもう。新入生が2人足りないので探しに行っていたんです。さあ、寮分けがまだなのは君たちだけですよ。狸くんは私が預かっておきますから、早く闇の鏡の前へ。」
『あ、ユウさん先にどうぞ。』
私が譲ると、ユウさんは私の方を見て言う。
ユウ「え?いいの?」
『うん』
グリム「ふぐぐー!!!」
ユウさんは闇の鏡の前に立つ。すると鏡から顔が現れた。
闇の鏡「汝の名を告げよ」
ユウ「え、えっと………ユウです。」
戸惑いながらユウさんは自身の名を口にする。すると、闇の鏡が口を開いた。
闇の鏡「ユウ…………汝の魂のかたちは………………」
『(む、無言?)』
闇の鏡「………………………わからぬ。」
ユウ「え?」
『は?』
クロウリー「なんですって?」
学園長が驚いたように闇の鏡に問いかける。
闇の鏡「この者からは魔力の波長が一切感じられない………色も、形も、一切の無である。
______よって、どの寮にもふさわしくない!」
周りがざわつき始め、学園長は驚きを隠せないように言う。
クロウリー「魔法が使えない人間を黒き馬車が迎えに行くなんてありえない!生徒選定の手違いなどこの100年ただ一度もなかったはず。一体なぜ………」
グリム「もごもご…ぷはっ!」
『!!』
グリム「だったらその席、オレ様に譲るんだゾ!」
クロウリー「あっ待ちなさい!この狸!」
グリム「そこの"ニンゲンども"と違ってオレ様は魔法が使えるんだゾ!だから代わりにオレ様を学校に入れろ!」
ニンゲン……………"ども"?それって私も入ってるわけ!?
グリム「魔法ならとびっきりのを今見せてやるんだゾ」
…………………嫌な予感がする。
「みんな伏せて!」
と、私と同じ赤髪の青年が叫んだ。
グリム「ん”な”〜〜〜!!」
『っ、ユウさん、伏せて!危ない!!』
ユウ「え?う、うわ!!」
周りが火の海に……あのドブネズミめ……
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キナコ(プロフ) - moneさん» ありがとうございます!!更新頑張ります!! (2020年6月11日 20時) (レス) id: ea8df4566c (このIDを非表示/違反報告)
mone - 続きが楽しみです!更新頑張ってくださいね! (2020年6月11日 15時) (レス) id: 1029d3705d (このIDを非表示/違反報告)
キナコ(プロフ) - モヤシさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年6月4日 16時) (レス) id: ea8df4566c (このIDを非表示/違反報告)
モヤシ - 面白いです!更新頑張ってください! (2020年6月3日 15時) (レス) id: 6624aad145 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キナコ | 作成日時:2020年5月30日 11時